スペイン北西部に位置する都市、パレンシアにある銀行のファサードを飾っている女性像が修復されたのですが、似ても似つかぬ顔立ちになっていまいました。
それでは御覧ください。
どう見ても、プロの仕事ではありません。
スペインでは近年、美術品が修復で台無しになってしまうという事例が度々起こっています。北東部の都市ボルハでは2012年、《この人を見よ》と題された19世紀の壁画が地元の高齢女性による「修復」作業を行いましたが、結果同作は「サルのキリスト」として世界的に知られる事となってしまいました。
過去の作品集
この人を見よ(Ecce Homo)
この原画は「この人を見よ(Ecce Homo)」と言う、スペインの画家のエリアス・ガルシア・マルティネスが描いたキリストの姿を描いたものです。
無原罪の御宿り -エル・エスコリアル-
絵画はバルトロメ・エステバン・ムリーリョ(1617年-1682年)の作品で、聖母マリアが描かれた「無原罪の御宿り -エル・エスコリアル-」の複製画
修復にチャレンジする人も・・・
スペインの修復失敗した絵画をマシにしてみた
わかったこと、マリア様美人すぎる
美人すぎて挫折 pic.twitter.com/Dl1IIlBIEF— でこがーるさん /marketU (@okigirl25) July 24, 2020
騎乗の聖ホルヘ(St George)の木像
スペインのエステーリャという町にある教会に置かれていたもの。
馬に乗って戦う聖ジョージの姿を描いています
スペインには現在、専門家以外が芸術作品を修復することを禁止する法律はないそうです。
原因
こうした事件がよく発生する原因として挙げられているのが、保全・修復の専門家は近年、仕事に恵まれず、海外へ拠点を移したり廃業したりせざるを得なくなっているという事実です。
この手のビジネス構造は現在、弱体化してしまい、保全・修復の専門職は脆弱となっているのが現状です。