突然ですが私ホラー映画鑑賞をするのが趣味でして、今回は最近観た中でもかなり面白かった映画をご紹介します!※少々ネタバレを含みます。
映画「透明人間」
今回ご紹介する映画「透明人間」は、1933年に公開された映画『透明人間』を監督のリー・ワネルによって現代風にリブートされた作品で、現代と最先端技術が融合したまさに“現代版透明人間”という感じになっています。主演は『アス』でキティ・タイラー/ダリア役を演じたエリザベス・モスが務めました。
あらすじ
富豪で天才科学者の彼氏エイドリアンに束縛された生活を送るセシリア。とある夜、そんな彼を眠らせて脱走を試みます。無事脱走に成功しほどなくして、彼の弟から「エイドリアンは手首を切って自殺した。あなたに500万ドルの遺産を残している。」と伝えられます。自由と大金を手にしたセシリアですが「彼は自殺するような人じゃない。」とエイドリアンの死を疑います。それからセシリアの周りでは偶然とは思えない不可解なことが起き始めます。やがてセシリアはその現象が死んだはずのエイドリアンによって引き起こされているのではないかと疑念を持つようになり、それを証明しようとしますが徐々に正気を失っていきます。
個人的見どころポイント
冒頭から漂う緊張感
本作は、真夜中にセシリアがエイドリアンのもとを脱走するシーンから始まります。普通冒頭では、なぜ脱走することになったのか、そのいきさつやエイドリアンとのやりとりなどが描かれそうですが、いきなり脱走シーンです。これは監督のリー・ワネルが主演のエリザベス・モスの演技力を信じて、そういった出来事を描かずとも映画に入り込めるだろうという考えから作られたシーンなんだそうです。
実際にこの冒頭シーンは、後ろから追いかけてきてないか焦りながらもとにかく必死に逃げるセシリアから、彼から普段どんなことをされていたんだろう・・・と想像が働きスっと入り込むことができます。
ちなみにこのエイドリアンの束縛がどれほどやばいかというと、まず部屋には監視カメラが取り付けられており、飼い犬にはセンサー(?)みたいなのがついた首輪がはめられています。家(豪邸)の周りも高い塀で囲われていて、これでもかというほど異常な愛でセシリアを支配していました。(怖すぎる・・・!)
始まる恐怖、あらわになる殺意
エイドリアンの死を疑いつつも普通の生活を送ろうとしますが周りでは不可解な出来事が起こり始めます。
まず最初は朝ごはんを作っている途中、友達ジェームズの娘シドニーを起こしにキッチンから離れたとき、置いていたナイフが勝手に落ちます。そう、この時点で透明人間はもう家の中に侵入済みです。家族で観ていたのですが、「もういるやん!」と総ツッコミが入りました 笑
それから周りでは次から次へと怪奇現象が。妹のエミリーに、送ったはずのない侮辱する内容のメールが届いたり、仕事の採用面接に持っていくため用意した作品集が消えたり、知らない間に薬を飲まされていたり・・・。そんな立て続けに起こる現象をセシリアはエイドリアンが透明人間になってやっているのだと確信します。
そのことを証明しようとするセシリアに更なる悲劇が。
エイドリアンの自宅に侵入し、証明するための証拠を手に入れるセシリア。それを伝えるために妹のエミリーをレストランに呼び出し打ち明けようとしたその瞬間、突然ナイフが浮いてエミリーの首を搔っ捌きます。エミリー即死。血の付いたナイフはセシリアの手にシュンッと移動しセシリアは殺人犯のように仕立て上げられます。
エリザベス・モスの怪演
やはり「見えない何か」から襲われる恐怖って計り知れないと思うんですけど、その「見えない何か」にだんだんと心神喪失していく様子をエリザベス・モスが見事に演じられています。病院で看護師達に押さえつけられながら「見えるのよ!」と言い張る姿がなんというか・・・本当にイっちゃってる人に見えます。変な言い方になってしまいましたがそれくらい彼女の演技が凄まじいんです。
激しいアクション
さらにこの映画の見どころは大胆かつ激しいアクションシーンだと思います。投げ飛ばされたり、殴られたり、ガラスに頭を打ち付けられたり・・・。
そんなアクションシーンの舞台裏がこちらの動画でお楽しみいただけます。
本編を見ているときは「痛そう!」と思っていたんですが、こうやってメイキングを見ているとなんだか楽しそうですね。
最後に・・・
キャスト陣の演技力、「透明人間」という存在にもうずっとハラハラドキドキさせられた2時間でした。ラストシーンは、人によって様々な考察が浮かぶんじゃないかなと思います。
もし透明人間になったらどんなことをしますか?
私だったら恋人の浮気調査とか嫌いな人に嫌がらせとかしちゃうかも笑 スケベなことしようなんて考えたりする人もいるかもしれませんが殺人よりましですね。
この映画が気になった方はぜひ観てみてください!(ところどころネタバレしてますが)ドキドキの2時間を味わえますよ。
ちなみに、監督のリー・ワネルが過去に脚本を務めた『ソウ』シリーズとエリザベス・モスが出演している『アス』、どちらも『透明人間』と同じくらいとても面白い作品ですのでそちらも是非チェックしてみてください!