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【ジェームズ・ワン最新作】予測不可能!R-18ホラー『マリグナント 狂暴な悪夢』観てみた※ネタバレ注意

先日某ビデオレンタル店でパッケージに惹かれて借りたホラー映画『マリグナント 狂暴な悪夢』


私の場合パッケージ借りをすると大抵ハズしてしまうことが多いんですけど、この作品は大当たりでした!それもそのはず、監督は「インシディアス」、「死霊館」「ソウ」シリーズを手掛けたジェームズ・ワン!実に5年ぶりとなるホラー最新作です。そんな名監督が新たに生み出した『マリグナント 狂暴な悪夢』をご紹介していきたいと思います。

あらすじ

ある日を境に、目の前で恐ろしい殺人が繰り広げられるのを目撃するという悪夢に苛まれるようになったマディソン。彼女の夢の中で、謎めいた漆黒の殺人鬼が、予測不可能な素早い動きと超人的な能力で次々と人を残酷に殺めていきます。やがてマディソンが夢で見た殺人が、現実世界でも起きていることを知り、事態を呑み込めずに混乱だけが広がります。そして、少しずつ自らの秘められた過去に導かれていきますが。。。

悪夢の始まり

映画の冒頭は、”1993年”というテロップとともにとある研究所のシーンから始まります。
研究の途中経過をビデオに収めていたウィーバー博士は、焦った様子の研究員から呼び出されます。廊下へでると、ある一室のドアから研究員が勢いよく吹き飛ばされてきて、警備員は銃を持って研究室内へ入り込もうとしますが、腕を攻撃されて骨が見えるほどの大怪我を負います。
ウィーバー博士が銃を取り部屋に向けて発砲。
大暴走は落ち着きましたが、室内は研究員たちの死体が転がりあたり一面大惨事です。そこで「ガブリエル」と呼びかける博士。するとガブリエルと思わしき声がスピーカーから流れます。
「皆殺しにしてやる。」
何が暴れていたのか、ガブリエルって誰!という疑問を残してオープニングクレジットに切り替わるんですけど、なにやら誰かの体から”何か”を取り出すようなシーンが流れるんですよね。ただのグロいイメージカット的なやつかと思いきや、これから先のお話に繋がってくる割と大事なシーンなんです。

クレジットが終わって映し出されるのは”現代”というテロップと主人公の家。またその家がホラー映画お約束のなにか出そうな不気味な家なんですよね~。そこだけ見るとこの家に何かが取り憑いているんじゃないかと悪魔とか幽霊的なものを想像しちゃうと思います。(まあこの家自体には何も憑りついていないんですけど)
そんな家の中に入っていく主人公・マディソンは過去に3回流産を経験しており、現在夫・デレクとの子どもを妊娠中。しかしデレクは気性が荒く、マディソンと口論になるとマディソンの頭を壁に打ち付けてしまいました。
ドンッと鈍い音がしてマディソンは頭から出血、それを見たデレクは急に態度が一変し、「すまない・・・」と謝り氷を取りに1階へ。

この出来事がすべての始まりでした。

深まる謎

カットが変わって寝ていると、マディソンはデレクが何者かに殺されるところを目撃するという夢を見ます。飛び起きてデレクの様子を見に1階へ降りるとデレクは本当に殺害されていました。
パニックになり2階へ逃げようと階段を登りますが、ヌッっとでてきた謎の影に襲われ階段から落下。病院で目を覚ますと、お腹の子は助からなかったことを知らされマディソンは心神喪失してしまいます。

そんなマディソンを心配して、妹のシドニーはマディソンを献身的に支えますが、ここである事実をマディソンから聞かされます。それは自分は養女で血のつながりがないこと、施設にいたこと、8歳から前の記憶がないこと。
暴力をふるう夫なのに子供を作ろうとしたのは血のつながりが欲しかったからなんですね。
そんなちょっとびっくりな事実を聞かされたかと思えば、地下ガイドの女性が、マディソンの悪夢に出てくる殺人鬼に連れ去られるという唐突すぎる展開が。いったいどういう関係性なのかと物語中盤にして一気にミステリーっぽくなっていきます。

最初に悪夢を見てからも引き続き誰かが殺害されるところを目撃するマディソンですが、ある時”ガブリエル”という名前を思い出し、それが悪夢に出てくる殺人鬼だと確証します。
冒頭に出てきたあのガブリエルがまさかここで繋がってくるとは・・・。

ガブリエルの謎を突き止めるため、マディソンとシドニーは母親の元に訪れます。
ガブリエルという名前を耳にしたとたん母親の表情は一気に固くなり、マディソンが子どもの頃のホームビデオを見せてくれました。
そのビデオに映っていたのは、他の人には見えていないなにかと話しをしているマディソンの姿。名前をガブリエルというのです。
明らかになった衝撃の事実に、「ってことはマディソンは二重人格でその”ガブリエル”の人格のときに殺人を犯していた・・・?」なんて考察が浮かんできましたがそんな予想を遥かに超えてくる衝撃の事実が物語の後半明かされます。

これは予想できない!衝撃展開

なんとガブリエルはマディソンの背中に寄生種として生まれてきた寄生性双生児で、マディソンと双子の兄妹だったのです!
しかし、ガブリエルはうまれながらにしてかなり狂暴な性格を持ち、人を傷つけようとする危険な存在ということで、切除しようと手術が行われましたが、脳と脊髄だけは切り離せず、強制的にマディソンの頭の中に埋め込まれましたが、夫のデレクに頭を打ち付けられた衝撃で数十年ぶりに復活してしまったというわけなんですね。(ほぼほぼデレクのせいな気がする笑)

つまりこれまで見ていた悪夢はガブリエルに意識を乗っ取られていた時の記憶ということ。
自分を排除した人たちに復讐するため殺人を犯していたんです。
さらに、ガブリエルはマディソンに自分以外の誰かと繋がりを持つことを嫌い、排除しようとしました。
何度も流産していたのは、ガブリエルがお腹の子の栄養を吸い取っていたから。

さらに衝撃事実、ガブリエルとマディソンは、あの拉致られた地下ガイドのセレナが15歳の頃に産んだ子どもでした。

こんなの誰にも予想できないわ!

もはやホラー映画ではない!?

物語後半、ガブリエルがマディソンを乗っ取り大暴れするのですが、そこからがさすがジェームズ・ワン監督。「ワイルドスピード SKY MISSION」や「アクアマン」をヒットさせただけある!
ガブリエルがめちゃくちゃ動きます。マディソンの背中から生えてるので後ろ向きなんですがすっごい俊敏。身体能力の高さに思わず笑ってしまいました。

最後は家族愛

シドニーが襲われそうになり、ピンチ!というところでマディソンは自分を取り戻しガブリエルを封印します。
物語は、ずっと誰かとの血の繋がりを求めていたマディソンが、”血ではなく心で繋がった大事な人の存在”に気付いたところで終わります。

最後に

実に5年ぶりとなるジェームズ・ワン監督のホラー最新作は、ホラーでありながら、アクション、家族愛も楽しめる、ジャンルごちゃ混ぜの不思議な映画でした。
予想していた結果とは全く異なる、先の読めない展開にだんだんと引き込まれていきます。
残酷で過激な描写が多くR-18指定されていますが是非たくさんの方におすすめしたい作品です!
シドニー役のマディー・ハッソンが可愛いのでそこも見どころです。

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