映画、ジュラシック・パークでCGの恐竜のリアルさにビックリしては早30年。
先日も映画「ジョン・ウィック」の収録の様子を紹介しましたが、CG技術はものすごく進化しています。
ジョン・ウィックのバイクアクションのシーンがまさかのスタジオ収録だった
そんな最先端のCG技術を駆使する撮影現場では、とんでもないことが起こっています。
なにもかもCGで再現できてしまうため、セットがなにもないんです。
つまりこんな状況。
このシーンは女性がエレベーターに乗って移動するシーンなのですが、撮影現場ではエレベーター内の照明があるだけで、あとはひたすらグリーンバック!
動画はこちら
部屋をでて道を渡り、エレベーターに乗って階下へ移動。
降りたらお店に歩いて食べ物?を購入。待っている間にビルの大型ビジョンを眺める。
受け取ったらエレベーターに戻り、最初の部屋より更に上の駅のホームに移動。
途中、外の風景が見えて屋外であることがわかります。
この1カットの間、演者はスタジオの何もセットのないグリーンバックの前で10~20歩程度移動しただけ・・・
合成後の映像では、なにかに視線を向けたり、モニタを眺めたりしているのですが、撮影中は当然なんにもありません。
CGがすごいのは言わずもがなですが、これでは俳優が大変。「そこにそれがある」と想像をしながら演技を行わなければなりません。もちろん想像して演技するのは俳優の仕事かもしれませんが、これはさすがに何もなさすぎ・・・
監督や他のスタッフも、しっかり完成映像を想像できていなければなりませんよね。。。だったらもう演者もCGにしてしまって・・・・と、行く先は結局フルCGになるような気がします。
最近では、松田優作さん(もちろんCG)が出演するCMが話題になっていますが、このままいくと近い将来、映像作品は俳優いらずになってしまいそうですよね・・・
とはいえ、視聴者として純粋に考えると、今は亡き偉人が登場したり、不思議な世界がリアルに描かれていたり、娯楽である映像コンテンツの表現の幅がますます広がっていくのは喜ばしいことです!