【トム・ハンクス史上最も泣ける映画!】町内イチの嫌われ者が人生を変えていくヒューマンドラマ「オットーという男」観てみた

私が今回ご紹介する映画は、トム・ハンクス主演の「オットーという男」。
スウェーデン発のベストセラー小説を映画化し、第89回アカデミー外国語映画賞にノミネートされた「幸せなひとりぼっち」をリメイクした作品です。

あらすじ

町の嫌われ者でいつもご機嫌斜めなオットー。曲がったことが許せない彼は、近所を毎日パトロールしてはルールを守らない人に説教を垂れ、挨拶をされても仏頂面で、野良猫には八つ当たりをするなど、面倒で近寄り難い存在でした。しかし、そんなオットーも人知れず孤独を抱えていたのです。最愛の妻に先立たれ、仕事も失った彼は、自らの人生を終わらせようとしていました。ところが、向かいに引っ越してきた陽気な女性マリソルとその家族が、なにかと邪魔をして死のうと思っても死ぬことができません。しかし、そんな迷惑なはずの一家の出現が彼の人生を変えていくことに。

2度のアカデミー賞に輝いた名優トム・ハンクス史上“最も泣ける映画”と評価されており、気になって観てみたところ、今年イチ「観て良かった…!」と思える映画でした!

さっそくですがレビューしていきたいと思います。

嫌われ者だけど

あらすじにも書いた通り、本作の主人公オットーは無愛想で気難しく、近所にいたら一番嫌なタイプのおじさんなんですよね。その面倒くささは映画の冒頭から発揮されています。
例えば、レジでお金の計算が間違っていると指摘し副店長を呼びつけたり、自転車を道端に停めて数分離れただけなのに、ちゃんと自転車置場に停めろと説教してきたり、「めんどくさ!」のオンパレードです。
そんな頑固者で面倒くさいオットーですが、根底には誰かの役に立ちたいという思いがあり、何か頼まれるたび難癖を付けながらもなんだかんだ引き受けてくれるんですよね!
その“実は優しい一面”にグッときました!

迷惑一家との出会い

オットーの人生を変えるきっかけとなるマリソルとその家族との出会いは、オットーが首吊り自殺をしようとロープを首にかけたときでした。

窓からトレーラーを付けた見慣れない車が向かいの家に停めようとしていて、さらに縦列駐車が下手くそで縁石や外壁にぶつりそうになるもんですから、許可をもらっていないやつが無断で停めに来たのかと思い、オットーは説教せねばと玄関を飛び出ます。

一家が向かいに引っ越してきたことを知ると、そそくさとその場を立ち去ろうとするオットーですが、一家の夫トミーの運転は危なっかしくてなかなか縦列駐車できずにいるところを見ると、いてもたってもいられず「私がやる!」と代わりに駐車を引き受けます。一発で縦列駐車を決めてくれたオットーにお礼を言う一家でしたが、オットーは「下手くそは運転するな!」と言い放ち家へ戻っていきます。
駐車を引き受けたのは優しいけど感じ悪すぎ…。

そんな印象最悪なおじさんに普通はもう関わらないでおこうとするもんですが、マリソルとトミーはお礼に手作りのメキシコ料理を差し入れようとします。しかし「誰とも関わる気はない」スタンスのオットーは拒否してドアを閉めようとするのですが、マリソルはそれを足で食い止め「自己紹介させて!」とぐいぐいいきます。さらにトミーは「ペンチを貸してくれないか」と頼み事。
嫌な顔しながらもやっぱりちゃんと貸してあげるオットーと、こんなに近寄りがたいおじさんに平気で関わっていくマリソルとトミーに微笑ましくなるシーンでした。

亡き妻ソーニャとの思い出

ソーニャが亡くなったことで生きる希望を失っていたオットーは、首吊り、駅での飛び降り、猟銃と様々な方法で自殺を試みます。
そのたびに流れるのが、若き日のソーニャとの思い出。いわゆる走馬灯ですね。二人の出会いや付き合った日、大学を卒業してプロポーズしたときの思い出など、とても幸せそうな二人が映ります。
オットー、あなたそんなに笑えたのね!となるくらい表情豊かな若き日のオットー。その走馬灯シーンを観ているとどれだけ溺愛していたかがわかります。
その走馬灯のシーンは4回ほど流れますが、「多いなぁ」とか「飽きるなぁ」なんて思うことはなく、むしろロマンティックで印象的なシーンでした。

人との繋がりの大切さ

本作は、所々社会問題を描いた場面がありました。例えば、オットーが線路に落ちた男性を救う際、ホームにいる多くの人が手を貸さずスマホでの撮影・配信に夢中になっていたり、教師をしていたソーニャの教え子の一人が、実はジェンダーの問題を抱えていたりと深くは描かれていませんが、近年問題になっている出来事が取り入れられていました。

そしてもう一つ、「孤独死」について。

もしも、マリソルとの出会いがなかったら、オットーは一人で亡くなっていたと思います。オットーが抱えていた喪失感・孤独さを誰も気づくことができなかったかもしれません。本作は物語終盤にかけて、人との繋がりがいかに大切なのかを教えてくれました。そして、誰も一人では生きていけないのだと気付かせてくれました。例え血のつながりが無くても、家族のように支え合うことができるのだと本作から多くのことを学びました。

最後に

頑固で無愛想なオットーが、引っ越してきた家族との出会いをきっかけに考え方や生き方が少しずつ変わってだんだん笑顔が増えていくのが見ていて嬉しく感じました。
もし気になった方はぜひ観てみてください!物語の最後はハンカチ必須です!

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