【映画レビュー】映画『ミステリと言う勿れ』は何度も観返したくなる極上ミステリー!※ネタバレ注意

2024年10月にNetflixで配信開始となった映画「ミステリと言う勿れ」。もともとテレビドラマのファンだったこともあり、新着映画として何気なく観てみたら・・・。もう1週間で3回観ちゃうほどはまってしまいました。こんなに観返す映画は人生初めてで、何がそこまでさせるのか、映画レビューとしてまとめてみました。

『ミステリと言う勿れ』とは

累計発行部数1800万部を突破している田村由美による大人気漫画が原作で、2022年1月期のフジテレビ月曜9時枠にて放送されたドラマ。天然パーマがトレードマークで友達も彼女もいない、カレーをこよなく愛する大学生・久能整(くのう ととのう)が主人公です。

久能整の時に優しく、時に鋭い魔法のようなお喋りだけで、いつの間にか登場人物たちが抱える様々な悩みも、事件の謎までも解かれてしまうという新感覚ミステリーです。

ドラマと映画でこの久能整を演じるのは、ドラマ放送時に 「見事な天然パーマでおしゃべりする姿はまさに整そのもの!」と圧倒的支持を受けた菅田将暉さん。

ミステリと言う勿れ映画ポスター画像

ミステリと言う勿れ公式Instagramより

そして、今回ご紹介する映画は、原作ファンの間でも人気の高い広島を舞台にしたエピソード、通称「広島編」で、2023年9月に公開されたもので、映画公開から39日間で観客動員数300万人を突破した大ヒット映画です。

あらすじ※ネタバレ注意

映画は、山道をスピードを上げて走る車がガードレールを突き破って谷間に落ち炎上するシーンから始まります。この車には、莫大な財産を持つ狩集(かりあつまり)家の相続候補者である4人の兄妹たちが乗っており、この事故で全員死亡。そして8年の時が流れ、美術館を訪れるために広島に来ていた久能整に、ある女子高生が声をかけます。

ミステリと言う勿れ映画の画像

ミステリと言う勿れ公式Xより

狩集汐路(かりあつまり しおじ)という女子高生は、この映画で久能整を遺産相続事件に巻き込んでいく登場人物です。そもそも、広島に久能整が来たもの、後々この汐路の策略だったことが後に分かるのですが・・・。

汐路は、8年前に車事故で運転していた狩集弥(かりあつまり わたる)の一人娘で、この度祖父の死去に伴い、遺言に従って直系の孫にあたる4人で狩集家の遺産相続を争うことになります。その遺言発表の場に、久能整を連れていくことに成功し、ここからいとこ4人で遺産相続レースが始まります。

ミステリと言う勿れ映画の画像

ミステリと言う勿れ公式Xより

そもそも、この狩集家の遺産相続では代々死人が出ており、汐路も父たちの交通事故には疑問を抱いて生きてきました。そして自分が相続人として争うことになった今、自分も誰かに殺されるという不安から、共通の知り合いを通じで久能整の存在を知り、今回助けを求めたのです。

 

狩集家の遺産を巡っては、4人の直系の孫たちにそれぞれ屋敷内にある蔵が与えられ、遺言書に書かれた「それぞれの蔵においてあるべきものをあるべき所へ過不足なくせよ」という難題を解かなくてはなりません。

その4人がこちら。

ミステリと言う勿れ映画の登場人物の画像

ミステリと言う勿れ公式Xより

左から、
■狩集汐路(かりあつまり しおじ)・・・久能整を遺産相続に巻き込んでいく女子高生。
■波々壁新音(ははかべ ねお)・・・ヤンチャな性格だが、根は真面目なサラリーマン。
■狩集理紀之助(かりあつまり りきのすけ)・・・インテリな見た目をしている臨床検査技師。
■赤峰ゆら(あかみね ゆら)・・・幸(さち)という一人娘がいる専業主婦。

狩集家は、ビジュアルの遺伝子が優秀過ぎる美男美女のいとこたちです。最初は、お互いをけん制しあってピリピリしていましたが、色々あって最後には4人で手を組んで相続の謎解き、そしてその先に見えてきた狩集家の恐ろしい真実に近づいていきます。

最初は、この4人のうちの誰かが犯人なのかなと疑ってみていましたが、結局はこの人が犯人でした。

ミステリと言う勿れ映画の画像

ミステリと言う勿れ公式Xより

松下洸平さん演じる車坂朝晴(くるまざか あさはる)。車坂家は、代々狩集家の顧問弁護士を務める家系で、朝晴自身も弁護士を目指している青年でした。汐路の初恋の人として、狩集家の情報を幼い頃から汐路から集め、8年前の車事故もすべて朝晴の仕業だったのです。

そこには、狩集家の悲しい歴史があり、朝晴も狩集家と車坂家の切っても切れない業を背負って生きてきた、悲しい人間でもあります。その使命感を一ミリも疑わず、自分を慕う汐路もうまく利用し、犯罪に手を染めていく朝晴はかなり不気味なキャラクターです。

呪われた狩集家の謎や遺産相続のミステリーは、まるで犬神家の一族のようなおどろおどろしいものでした。映像的にホラーな感じではなかったのですが、その闇の深さに背筋がぞくっとします。

何度も観返したくなる久能整の言葉

この作品を何度も観返したくなる理由、それは久能整の言葉です。
これは、赤峰ゆらが父親から「いいかげん子育てに専念しろ」とか昭和な価値観を押し付けられる場面で久能整が発した言葉です。

優しくも事の本質をズバッと言い当て、誰もが納得してしまう久能整の言葉。映画では、他にも何度も観返したくなる言葉が溢れています。特に、謎解きや映画の終わりの方に多く出てきますので、ご覧になる方は要チェックです!


この映画「ミステリと言う勿れ」、映画館で上映中もおかわりして観に行く人もいたそうで、きっとその人たちも久能整の言葉に癒しを求めていたのかもしれませんね。

Netflixで配信されていますので、秋の夜長に是非ご覧ください。

Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Win64; x64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/130.0.0.0 Safari/537.36 Edg/130.0.0.0  / 85

関連記事

15 3
ゆっくりと画像が変化するアハ体験動画。今回はロシアの世界遺産、モスクワの赤の広場に立つ「聖ワシリイ大聖堂」です。 どこが変わってい...
27 3
ゆっくりと画像が変化するアハ体験動画。今回はドイツの世界遺産「アーヘン大聖堂」です。 どこが変わっているか気づくとスッキリします!...
24 4
今回ご紹介するのは、映画「グリーンブック」。 アカデミー賞3部門を受賞した名作とあって、映画はそんなに詳しくないという方もご存知の...
29 5
朝晩の気温が11月らしくなって、温かい飲み物がついつい欲しくなる季節となりました。いろいろな飲み物がありますが、今回はPhotoshop...