小惑星「2024 YR4」
先日、小惑星地球衝突最終警報システムに所属するチリの天文学者が地球に衝突する軌道にあるかもしれない小惑星「2024 YR4」を発見しましたという内容の記事を掲載しましたが、米航空宇宙局(NASA)は18日、衝突の可能性が3.1%に高まったと発表しました。欧州宇宙機関(ESA)は2.8%と推定しています。
過去にも衝突リスクのある惑星(小惑星「アポフィス」)は存在しましたが、過去20年で発見された小惑星の中でも最も高い確率となっています。
かつて最大級に危険が大きいとされていたアポフィスは2004年に発見され、2029年4月13日に地球に最接近すると予測されています。直径は350メートルもあり、当初は天体が地球に衝突する可能性を指標化した「トリノスケール」で10段階中の「4」と評価されていましたが、専門家が21年に軌道を精密に分析した結果、その評価を見直し衝突は無いとのことですが、地球の地表から約3万2000kmと静止衛星の軌道より近い場所を通過するとみられていますので、ちょっと怖いのですが楽しみに待ちましょう。
2024 YR4(直径推定40~90メートル)は現在、トリノスケールで「3」と評価されています。しかしその予測も同じような傾向をたどるだろうと専門家は見ているようです。
「この小惑星についてさらに多くの観測が行われれば、不確実性は縮小を続け、衝突の可能性は上昇し続けるかもしれない。もし地球がもはやこの領域にないと判断すれば、衝突の可能性はゼロになるだろう」と欧州宇宙機関ESAは指摘しています。
Courtesy NASA/Catalina Sky Survey/ Seaman et al
今後の観測に注目です。