砂浜のゴミを犬型ロボットで清掃
夏休みということで、海に行って海水浴を楽しまれている方も多いと思います。最近はどこの海水浴場もマナーの向上と清掃活動などで、ゴミがたくさん捨てられている所は見かけなくなりましたが、外国ではまだまだ対策が必要な地域があるようで、イタリアではロボットが砂浜の清掃を行っているようです。
掃除機四足ロボット VERO
イタリア工科大学のチームが開発したロボットは「VERO(Vacuum-cleaner Equipped Robot:バキュームクリーナー搭載ロボット)と呼ばれ、歩行用の4つの脚に掃除機のノズルを取り付けていて、背中には掃除機本体を搭載しています。
Youtubeに動画がありますのでその動きを見てみましょう
IIT の Claudio Semini 研究室で開発されたこのロボットは、Unitree の AlienGo をベースにしており、背中に業務用掃除機を搭載しています。掃除機から脚を下りて各足までホースが伸びており、カスタム 3D プリントされたノズルが、ロボットがつまずくことなく地面近くでできるだけ吸引力を強めます。掃除機は目新しいものですが、ここでの本当の貢献は、ロボットが地面にあるものを自律的に見つけ、足を使ってそれらの物とどのようにやり取りするかを計画する方法です。
まず、オペレーターがVEROに掃除させるエリアを指定し、その後はロボットが自動で作業します。エリア全体を探索するための探索経路を計算した後、ロボットは搭載カメラとニューラルネットワークを使用してタバコの吸い殻を検出します。地面にはたくさんのタバコの吸い殻が落ちている可能性があり、それらはすべてほぼ同じように見える可能性があるため、システムは重複している可能性のあるものをすべて除外する必要があります。
次のステップは計画することです。VEROは、足の片方の掃除機側を各タバコの吸い殻のすぐ横に置き、体の残りの部分の安全で安定した姿勢を計算する必要があります。このプロセス全体が砂や階段などの不均一な表面で行われる可能性があるため、VEROは収集方法を決定する前に転倒しないことを優先する必要があります。最終的な収集動作は、ロボットのあごに取り付けられた追加のIntel RealSense深度カメラを使用して微調整されます。
運用の結果
さまざまな環境でロボットを使った初期テストでは、タバコの吸殻の 90 パーセント弱をうまく収集できることが示されました。
ロボットは作業があまり速くありませんが、速度はそれほど重要ではありません。
未来の海水浴場ではロボットが活躍しているようです。