大相撲の土俵上で、力士の名前を呼び上げる「呼出(よびだし)」。その中でも、一際異彩を放つ「神の声」の持ち主をご存知でしょうか?
ネット上で**「邦オペラ」**と称賛され、その美声を聞くためだけに国技館へ足を運ぶファンが急増している十両呼出・邦夫(くにお)さん。今回は、相撲ファンの間で伝説となりつつある彼の魅力と、なぜこれほどまでに人々を魅了するのか、その秘密に迫ります。
伝統を越えた「ベルカント唱法」? 邦夫さんの圧倒的歌唱力
邦夫さんの呼び上げが始まると、館内の空気が一変します。 一般的な呼出の「高く、鋭い」声とは一線を画す、深く、張りのあるオペラ風の低音ボイス。その響きはまさに、伝統芸能とクラシック音楽が融合したかのような心地よさです。
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唯一無二の響き: 腹の底から響くロングトーン。
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SNSでの反響: 「もはや芸術の域」「チケット代以上の価値がある」と絶賛の嵐。
叩き上げのキャリアが裏打ちする「本物の芸」
邦夫さんは1992年の初土俵以来、30年以上にわたり土俵を支え続けてきたベテランです。
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所属: 高砂部屋(名門部屋で培われた勝負勘)
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階級: 十両呼出(力士でいう「関取」に相当する実力者)
単に声が良いだけでなく、土俵作りや太鼓といった呼出としての全方位的な技術が高いからこそ、その「声」に重みが生まれます。長年の経験に裏打ちされた所作の一つひとつが、彼の声をさらに神聖なものに昇華させているのです。
現場でしか味わえない「震える空気感」
YouTubeなどの動画でもその凄さは伝わりますが、やはり本場所の吊り屋根に反響する「生の邦オペラ」は別格です。
「東〜、〇〇山〜、西〜、〇〇海〜」
この短いフレーズの中に、ドラマチックなビブラートと魂が込められています。相撲初心者の方でも、邦夫さんの声を聞けば「大相撲はエンターテインメントだ」と確信するはずです。
呼出・邦夫さんを応援する方法
邦夫さんの呼び上げは、主に十両の取組時間帯(14時〜15時頃)に集中します。
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中継でチェック: NHKのBS放送やABEMAで、静寂の中に響く彼の声を全集中で聞いてみてください。
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現地観戦: ぜひ国技館の椅子席、または溜席で、体に伝わる振動を体感してください。
まとめ:土俵に咲く一輪の「歌声」
力士たちの激しいぶつかり合いの前に訪れる、静謐で華やかなひととき。邦夫さんの「邦オペラ」は、現代の大相撲が誇る最高の「癒やし」であり「芸術」です。
次に相撲を見る時は、ぜひ「声」に注目してみてください。あなたの相撲観が、きっと180度変わるはずです。
