木枯らしが吹くと思い出すのが、「幼稚園願書受付日の徹夜並び」。全国的に10月末から11月初旬にかけて願書受付を行っている幼稚園が多いようです。(※有名私立校の付属幼稚園などは「お受験」で合格しないといけない幼稚園もあります。)来年春に幼稚園入園を希望しているお子さんの保護者の方たちも、その日を迎えるにあたりきっと今頃戦々恐々とした日々をお過ごしではないでしょうか?もう10年以上前になりますが、息子の幼稚園願書受付を経験し、その結果分かったことは幼稚園願書受付はサバイバルだということ!今でもこの時期になれば家族で話題に上るくらい、強烈な思い出となっています。
幼稚園入園願書受付とは?
幼稚園の願書受付にはいくつかの方法があり、それは地域や公立・私立などによって形は様々です。
願書は期間中に配布されるので、入園を希望する人は誰でも貰うことができます。ここで注意しなければならないのは、願書受付の方法です。私が経験したのは「都市部にある私立幼稚園」で、年少学年希望で、受付の方法は「先着順」。ちなみに他には「抽選」や、たとえ先着順であっても競争率が低いので受付初日に定員には達しない幼稚園もあります。
我が家が希望した幼稚園は、その校区では唯一の幼稚園(私立・公立含め)で、保育園はいくつかありますが待機児童がけっこういます。なので競争率が高いことは事前に知っていました。
情報収集が大事!
願書受付サバイバルで生き残りたいなら、何よりも情報収集が大事です!ご近所さんや周りの情報によると、予想通り例年「徹夜で並ぶ」ことが判りました。しかし、先頭に並ぶ人は何時から並ぶのか、それが問題です。実は悩んだのが、願書に「例年徹夜で並ばれますが、住宅街で近所迷惑なこともあり、受付開始時間より前に待機することはご遠慮ください」と書いてあったこと。夜中から並んでも、ルール違反で受付して貰えない可能性もあるのかな・・・とか、早くても朝の6時くらいに行ってみようかなとか消極的になっていました。
幸い、我が家は両親(息子の祖父母)と同居していたので、夫と私が並んでも夜中に子どもを見ていてくれる家族はいます。なので、まずは夫が前日夕方の仕事帰りに幼稚園前を通って偵察してくれました。夕方6時くらいには誰も並んでなかったということで、とりあえずご飯やお風呂、子どもの寝かしつけを終え、念のため夜10時くらいに夫がもう一度見に行ってくれました。すると、すでに20人ぐらい並んでいるという一報が!!このまま並ぶから、防寒具や椅子を持ってきてくれと。すぐに両親に寝ている子どもを託し、私も現場に駆け付けました。すると、夫の後ろにも続々と並んでいたので、きっと同じように並ぶタイミングを伺っていた家庭も多かったのでしょう。
この時の反省は、もう少し小まめに見に行っていたら良かったなということ。夕方の時点で誰も並んでいなかったので、ちょっと安心してしまい油断しました。この後悔と、願書受付してもらえなかったらどうしようというとてつもない不安を抱えながら、行列の中で数時間過ごすことになるのです・・・。
後々分かったことですが、この幼稚園は毎年11月1日が願書の受付日(土日にあたる場合はその前後の日程)で、この年は受付日が木曜日でした。もし11月1日が月曜日だったら、土曜日から並んでいた可能性もあるとか!いろんなサイトで調べてみると、前日の幼稚園が閉園した時点から、順番待ちのスタートを切る幼稚園もあるそうで、徹夜よりもかなり過酷です。恐るべし、幼稚園願書受付サバイバル!!
夫は朝方まで並び、そこからはバトンタッチ!結果は・・・
受付当日は、私が1日対応できるように仕事を休んでいたので、朝5時頃に夫と交代しました。すると6時頃に動きが!幼稚園の門が開き、そこで整理券が配られたのです!一人一人、希望の学年を伝え整理券を受け取ります。当時の受付は年少・年中・年長と3学年あり、それぞれに色分けされた整理券でした。「年少です」「年少です」・・・、やはり年少のライバルが多い!「年中です」も中にはありましたが、どんどん減っていく年少整理券。そしていよいよ私の番!
私:「年少です」
先生:「では24番になります」
ん?これは大丈夫なのか?それとも補欠なのか?微妙な番号です。ドキドキしながら講堂へと案内され、整理券順に並んで座ります。そして、園長先生からの説明が始まりました。ここで、今年度の願書受付人数が各クラス発表されます。
園長:「今年度の年少クラスは26人です」
私:「!!!!!」
実は、年少クラスの募集定員は40人程度でしたが、これには兄や姉が在園していると優先的に兄弟枠が埋まるので、当日になってみないと先着順で何人受け付けてくれるのかは分かりません。本当にギリギリセーフ!
その後は願書受付時間となっている定刻の8時半まで待機。27番以降の番号をもっている方も数名はキャンセル待ちに希望を託し待っていましたが、さすがに35番以降ぐらいの方はもう諦めて帰っていましたね。この時切なかったのが、朝8時ごろに来た方もいて、ここからはキャンセル待ちになることが伝えられると、「え・・・」と肩を落とし帰っていく人が。一歩間違うと私もそうなってたかと思うと、ガクブルでした。
無事に願書を受け付けてもらい、入園に関する資料を受け取り家に帰ったのは9時過ぎ。怒涛の数時間に疲れ切りましたが、やっとホッとできました。
ただ、苦労して入園した幼稚園ですが、夫の仕事の都合で当時住んでた場所よりも田舎に引っ越すことになり1年しか通わなかったというオチが付きました。しかも、引っ越しが分かったタイミングが年少の11月後半。引っ越し先で幼稚園に年中の4月から通いたいけど、もう願書受付日過ぎてるし人数埋まってて無理だよね・・・と絶望しながら電話で問い合わせてみると、「まだまだ受付してますよ!」と予想外のお答えが!地域によってこんなに違うんだと、ちょっと笑ってしまいました。
いかがでしたか?我が家の幼稚園入園サバイバル。聞いた話によると、並ぶのに大学生をバイトで雇ったり、園長と繋がりがあるから優先的に入園できたりと、いろんな話も耳にしましたが、今ではいい経験だったなと思います。
保育園はもっと競争が激しいと聞くし、こんなんじゃ少子化になるのも無理はないと、親になって初めて分かったこともたくさんあります。すべての子どもたちが希望する幼稚園や保育園に通える社会になることを願っています。