“モキュメンタリーホラー(ドキュメンタリー風に制作されたホラー作品)”動画を公開しているYouTubeチャンネル「フェイクドキュメンタリーQ」。ホラー好きな筆者が、各エピソードの見どころをご紹介していきます。
トロイの木馬
今回ご紹介するのは、19本目にアップされた「トロイの木馬」。
動画の冒頭に突如映されたのは、たどたどしい筆跡で書かれた文章。ところどころ黒塗りされているのと、コントラスト強めな加工が不気味さを醸しています。
「え……何?」と思った次の瞬間、画面は暗い夜道へと切り替わり、防護服を着た人物とともに歩く映像が映し出されます。電波が届いていないのか、映像は終始カクカクと乱れまくっています。
やがて撮影者と防護服の人物は、廃墟のような建物にたどり着き、中を物色し始めます。かなり荒れ果てた様子ですが、2階へ上がると半透明のカバーに覆われた大きな機械のようなものが置かれ、柱には子ども向けのシールが貼られているなど、どこか異様な空気が漂っています。
「来たぞ」という声を最後に映像は途切れ、「これはインターネット上で実際に生配信された動画である」というテロップが表示され、続いて別の映像が流れ始めます。
ちなみに、サブタイトルに「September 23, 2023 Live streaming」と書いてあるとおり、この回は公開当時実際にライブ配信されたそうなんです!
ライブ配信されたリアルすぎる映像
2番目に流れ出した映像では、最初の映像と同じ防護服を着た男性が、薮の中をかき分けながら進み、とある民家にたどり着きます。家の中は明かりがついており、複数の防護服姿の人たちが何やら作業をしています。
庭にはブルーシートに包まれた死体のようなものが置かれ、室内では土下座の姿勢でお祈りをしている人がいて、状況を把握できないまま、不穏さだけがじわじわと漂っていきます。さらに奥へ進むと、お風呂場でブツブツとうめき声をあげる人がいたり、暗い部屋の奥に佇む黒い影が映り込み、異様さは一層増していきます…!
防護服の人たちも、正体不明の怪しげな黒い袋を慎重に運んでおり、「いったい何をしているんだ…」と不安を煽られます。
ブルーシートが敷かれた和室に入ると、柱に貼られていたものと同じ子ども向けのシールがベタベタと貼られた箱が置いてあり、見ただけで「絶対に関わってはいけない」と感じさせる強烈なオーラを放っています。

作業を進む中、突然ブザーが鳴り出し、防護服の人たちは皆撤収していきます。
問題のヤバそうな箱も一緒に外へ運び出されますが、途中で足を滑らせたのか箱が開いてしまい、運んでいた人の悲鳴が響き渡ります。その直後、配信者のスマホの着信音が鳴ってしまい、配信していることがバレてしまいます。
男性は「みんな死ぬ…みんな死んじゃう」と呟いたあと、取り乱した様子で「これは嘘だから!嘘だから!」と連呼し映像は唐突に終了します。
本当にフェイクなの…?
この配信後、しばらくアーカイブが公開されなかったらしく「まさか本当はフェイクじゃないのでは?」と視聴者たちは不安になったそうです。
しかも実際にライブ配信されていたということは、本番一発撮りということになりますよね。相当気合が入っているし、あえてアーカイブをすぐ公開しないという不安を煽るような演出が、“フェイクでありながらフェイクっぽさを感じさせない、絶妙な怖さ”を生み出していて、とても面白かったです。
一発撮りならきっと何回もリハを重ねたはずで、それを想像するとちょっと可愛くも思えてきますね。
ちなみにタイトルの「トロイの木馬」という言葉は、無害なプログラムを装ってコンピューターに侵入し、情報を盗んだり破壊したりするマルウェア(悪意のあるソフトウェア)の一種として知られています。この回では、配信者が“内部告発”として映像をネット上に公開したことで、箱に関わる恐ろしい“何か”を世に解き放ってしまった、、そんな解釈もできそうです。
冒頭の文章と最初に流れた映像との関係を考え始めると、想像がどんどん膨らんで止まらなくなりますね…!
皆さんもぜひ観てみてください!