“モキュメンタリーホラー(ドキュメンタリー風に制作されたホラー作品)”動画を公開しているYouTubeチャンネル「フェイクドキュメンタリーQ」。ホラー好きな筆者が、各エピソードの見どころをご紹介していきます。
封印されたフェイクドキュメンタリー – Cursed Video
今回ご紹介するのは、「フェイクドキュメンタリーQ」の記念すべき1本目、「封印されたフェイクドキュメンタリー – Cursed Video」です。
本作は、いわゆる“呪いのビデオ”を題材にしながらも、派手な演出や過剰な心霊描写に頼らず、ドキュメンタリー番組の体裁を徹底的に再現することで恐怖を生み出す作品として、多くのホラーファンから高く評価されています。
「見たら死ぬビデオ」は本当に存在するのか
「〇〇というレンタルビデオ店に、“見たら死ぬビデオ”がある」
この真偽を確かめてほしいという視聴者からの依頼を受け、制作会社は実際にそのレンタルビデオ店へ取材に向かいます。
店長に取材交渉を行ったところ、問題のビデオは実在し、取材陣は実際にその映像を見せてもらうことに。
DVDパッケージには、「店長おすすめ!見たら死ぬビデオ」「自己責任です」という、悪ノリとも取れるPOPが貼られており、一見すると都市伝説を面白がっているだけのようにも見えます。
再生された映像は、最初こそ何の変哲もない内容。
しかし、問題のシーンに差しかかると、暗転した画面に複数の遺影が映し出される不気味な映像が現れます。
店長の話によれば、もともと遺影は1つだったものが、誰かが面白半分でダビングを繰り返した結果、現在は4つに増えているのではないか、とのことでした。
制作側が出した結論と、“フェイク”という宣言
取材を終えた制作会社は、この“見たら死ぬビデオ”について、
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悪趣味なイタズラの連鎖
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子どもたちの想像力が生んだ小さな都市伝説
である、という結論に至ります。
さらに、この取材映像そのものも「フェイクドキュメンタリー」であることが明かされます。つまり、ここまで見てきた映像自体が“作り物”である、という前提が示されるわけです。
ところが——。
フェイクのはずなのに残る、不穏な後日談
この映像は結局、放送されることはありませんでした。
理由は、取材に関わったディレクターとカメラマンが、後に相次いで亡くなってしまったため。
偶然と片付けることもできる出来事ですが、「フェイク」と宣言された直後に起きたこの不幸が、作品全体に拭いきれない不穏さを与えています。
終盤の会話に残る、説明されない違和感
個人的に強く印象に残ったのは、
動画終盤で交わされるディレクターとカメラマンの何気ない会話です。
カメラマン「店長は4人って言ってたけど3人しかいなかった」
ディレクター「そうだっけ?4人いたよね」
このやり取り、映像ではなく音声のみで流れるのですが、妙に余韻を残す演出になっています。
実際に映像を確認すると、遺影は5人分映っているようにも見えます。
ただし、1回目と3回目の男性は同一人物。そのためカメラマンは「3人」と認識し、ディレクターは別人だと思い「4人」と感じた可能性も考えられます。
では、最後の5人目は?
そもそも、取材時に店長と一緒に見た映像には、その人物は存在していなかったはずです。
これはあくまで個人的な考察ですが、「誰かが亡くなるたびに遺影が増えていくビデオなのではないか」
と考えると、背筋が寒くなります。
視聴者の反応
コメント欄を見ると、
「そうそう!自分が求めてたのはこの不気味さ!『おばけだ怖ーい!』って感じじゃなくて、こういう不気味さを演出できるのが本当に素晴らしい技術だと思う」
「この手の”自己責任で観てください”って『どうせ作りものでしょ大丈夫でしょ』と思いつつも『いや、でも、まさか・・・』となる感じがたまらない。しかもビデオ。あの画質の悪い所とか今のDVDには無い気味の悪さがまた良い。 ビデオの遺影の映る所とか『まさか表情変わってないだろうな・・・』とつい凝視してしまう。」
「フェイクって名言してるけど、マジでは?って思ってしまうくらいリアルに作り込まれた映像が恐いぃぃ。」
など、じわっと不安になるような世界観の作り込みや、フェイクだと分かっていても疑ってしまうリアルさに良さを感じている声が多く見られました。
ホラー映画によくある、バーン!とインパクトのある音や映像で驚かすのではなく、あえて説明しない部分だったり映さなかったりという静けさのある、言ってしまえば「わかりやすい怖さがない」という点が、他のホラーコンテンツと違ってとても面白かったです。
派手さはないが、確実に記憶に残る一本
派手さはありませんが、その分リアルさと不安感が際立つ、観終わったあとに“嫌なものを見てしまった感覚”が残る一本でした。
ホラー好きはもちろん、フェイクドキュメンタリーというジャンルに初めて触れる人にも、入り口としてちょうどいい作品だと思います。
ぜひ観てみてください。
