TBSアナウンサーの安住紳一郎さんが2005年4月からパーソナリティを務める毎週日曜日10時から放送のTBSラジオ番組『安住紳一郎の日曜天国』(以下「にち10」)。残念ながらTBSラジオの電波が届かない地域に住んでいるため、普段はポッドキャストで楽しんでいます。F2層(35歳~49歳 女性)の私が愛してやまない「にち10」のエピソードを紹介していくシリーズです。
今回は、AMラジオではオリンピックよりも有名な穴掘り大会をご紹介します。
成田ゆめ牧場「穴掘り大会」
2026年2月1日、そして2月8日のポッドキャスト配信回。「にち10」リスナーにとって、もはや年中行事とも言える話題が今年もやってきました。
千葉県成田市・成田ゆめ牧場で開催された「第24回全国穴掘り大会」です。
ポッドキャスト組の私たちにとっても、この大会回は特別。なぜなら、この企画は単なるローカルイベント紹介ではなく、番組とリスナーが積み重ねてきた“物語”そのものだからです。
338チーム集結――コロナ禍を越えた復活の熱気
今年は338チームが参加。コロナ禍で中止となった年もありましたが、かつての最多345チーム(2018年)に迫る規模とのこと。この数字だけで胸が熱くなります。
しかも番組と“縁”のあるチームが今年は7チームほど参加。安住さんも「一大勢力になりつつある」と語っていましたが、番組が紹介し続けたことが確実に文化を広げているのです。
ここが「にち10」のすごいところ。紹介するだけで終わらない。文化を育ててしまう。ポッドキャストで改めて聴くと、その継続の力に驚かされます。
強豪・暁工業という“物語”
そして、番組が長年追い続けているのが埼玉のガス配管工事会社・暁工業。
50代中心のベテランチーム。若いスポーツマン揃いのチームを相手に、経験と技術で勝ち続けてきた存在です。
穴掘りと聞くと単純作業に思えますが、実際は違います。ドリル状に先細りする穴を、スコップ一本で掘り進める高度な技術。ロープやバケツを駆使し、交代の呼吸も重要。
こちらの動画は、成田ゆめ牧場が公式で公開した暁工業の穴掘りの様子です。安住さんもずっと見ていられるというほどの職人技です。
再生回数が伸びるたびに、ライバルが研究している現実。“教科書”になってしまった強者の宿命。この構図がドラマとして完璧すぎるのです。
暁工業・社長の平井 邦治(ヒライ クニハル)さんは、安住さんと同じ52歳。膝の痛みを抱え、グルコサミンを飲んで出場したということです。
家族で掘る、という尊さ
印象的だったのはレディースチーム。平井さんの姉・ヤスコさん、娘のナツキさんら家族で参戦。ヤスコさんはぎっくり腰、ナツキさんは抜歯直後という状況でも出場。
さらにナツキさんの友人・ちいちゃん(卓球部出身)らが加わる布陣。中学生の頃から番組に登場していたナツキさんが、結婚・出産を経て今も出場しているという時間の積み重ね。これこそ「にち10」の歴史です。
番組は、人生の伴走者。ポッドキャストで聴くと、過去回の記憶がよみがえり、勝手に親戚のような気持ちになります。
ライバル「チーム印旛沼」の存在
2月1日放送では、昨年レディース部門優勝の「チーム印旛沼」からのメッセージも紹介されました。
元ラクロス選手、土壌研究家、トレーナー、元自衛官という強力メンバー。番組内では暁工業応援ムードが強いため、自らを“ヒール役”と語るユーモアも印象的でした。この構図が面白い。
番組が贔屓を公言しつつ、それを笑いに変える余白。安住さんのバランス感覚があってこそ成立する世界観です。
2月8日回―AMラジオではオリンピックよりも有名な穴掘り大会
翌週2月8日の放送では大会の結果発表の様子が録音で紹介されました。
総合優勝は、暁工業の4連覇!そしてレディース部門は、1センチ差で2位という結果でした!
更に、番組関連チームの結果もお便りで届いており、その中であるチームが打ち上げで行った先のお店のご主人がAMラジオリスナーでこの穴掘り大会のこともよく知っていて、「AMラジオではオリンピックよりも有名」だと、選手たちを称えてくれたそうです。
穴を掘る。ただそれだけ。
でもそこには、長年の積み重ねがあり、リスナーが参加し、ライバルが生まれ、世代がつながる。
そして何より、番組からの参加者への敬意。笑いながら、ちゃんと尊重する。これができるパーソナリティは稀有です。
穴の深さ以上に、この物語の深さに拍手を送りたいと思います。安住さん、今年もありがとうございました!
