前回の記事では、高校生の息子が登校中に自転車同士の事故を起こした朝のことを書きました。
朝6時半。 息子からの突然の電話。「ごめん、事故った……」あの日の朝の空気は、今でも忘れられません。
幸い、息子に怪我はありませんでした。ですが、相手の方は転倒し、腕を打撲。
しかも今回は、息子側に一旦停止の標識がありました。息子自身も、 「自分が悪かった」 という認識を強く持っていました。
そして事故後、親として私たちが一番苦しかったのは、“すぐ謝りたいのに、謝れない”という状況でした。
「病院へ行ってください」が、ダメだった
事故後、相手の方とのやり取りは、すべて夫が対応してくれました。
まずは状況確認のために電話をしたのですが、その中で相手の方から、
「腕が痛いので、病院へ行ってもいいですか?」と聞かれたそうです。
夫は、「はい、どうぞ行ってください」と答えました。
今思えば、それは自然な返答だったと思います。
怪我をされている。 だったら病院へ行ってもらう。親として、それ以外の答えはありませんでした。
ですが、その内容を保険屋さんへ報告すると、返ってきたのは予想外の言葉でした。
「まだ過失割合が決まっていない段階で、その言い方はしない方がよかったかもしれません」
事故対応では、“言葉一つ”にも意味が出てしまうことがある。
私たちは、その時初めて知りました。
「こちらが悪い」は分かっている。でも……
もちろん今回、息子側に一旦停止がありました。親としても、 「息子が悪い」 という認識は最初からありました。だからこそ、すぐ謝りたかった。
本当なら、 「申し訳ありませんでした」 とすぐにでも頭を下げたかったです。
ですが、保険屋さんからは、「今後のやり取りもあるので、まずは状況整理をしてください」と言われました。
事故は、“気持ちだけ”では進められない。
過失割合。 保険対応。 警察。 実況見分。
感情だけで動くと、逆に相手にも迷惑をかけることがある。
頭では分かっていても、それが本当に苦しかったです。
相手の方からの言葉
その後、改めて相手の方へ連絡すると、「息子さんの一旦停止無視ですよね?」と、少し強い口調で言われたそうです。
当然だと思いました。
相手の方からすれば、出勤途中に突然ぶつかられ、怪我までしている。しかも、事故直後にその場で警察対応まで終わっているわけではない。
怒って当然です。
電話を切ったあと、このやり取りが後に大きな問題になるのではないかと、夫婦でかなり不安になりました。
「すぐ謝りたい」だけでは、進められなかった

今回、親として一番苦しかったのは、“謝りたいのに、感情だけで動いてはいけない”という現実でした。
もちろん、相手の方への申し訳なさは、ずっとありました。
ですが、事故対応には順番がある。警察。 実況見分。 保険。まずは状況整理。
そこを飛ばしてしまうと、逆に後々トラブルになることもある。今回、それを身をもって知りました。
そして、実況見分の日が決まった
相手の方が警察へ連絡してくださり、実況見分は翌日の午後に決まりました。
そこで私は、保護者として現場へ行くことになります。
そしてその日、初めて相手の方と直接会うことになりました。正直、とても緊張していました。
相手の方は、どんな気持ちで来るのだろう。怒っているだろうか。ちゃんと謝れるだろうか。
いろんな感情が頭の中をぐるぐるしていました。
次回は、実況見分当日のことを書きたいと思います。
現場で初めて相手の方と会い、警察から言われたこと。
そして、親として改めて痛感した、“事故直後にやるべきだったこと”についてです。