朝6時半、息子が「ごめん、事故った・・・」と電話してきた【第3話】実況見分の日。初めて“相手の方”と会いました

高校3年生の息子が、登校中に自転車事故を起こした朝。

突然の電話から始まったあの日は、親子にとって忘れられない出来事になりました。

しかも今回は、息子側に一旦停止の標識があった事故。

親としても、「息子が悪かった」という認識は強くありました。

ただ、事故直後は、相手の方とも十分に話せないまま別れる形になってしまい、正直ずっと不安でした。

そして翌日。実況見分の日を迎えました。

実況見分は、事故翌日の夕方だった

実況見分は、事故翌日の夕方16時。

現場集合でした。

息子は学校帰り。私は仕事帰り。

それぞれ現地へ向かう形だったので、途中で合流し、一緒に事故現場へ向かいました。

息子は、自転車を押しながら。私は、その横を歩きながら。

その道中の空気は、かなり重かったです。息子も、かなり緊張していました。

無理もないと思います。事故を起こした。相手に怪我をさせた。

しかも今回は、自分側に一旦停止があった。

高校3年生の息子にとって、その現実はかなり重かったのだと思います。

「ちゃんと謝ろう」

現場へ向かう途中、私は息子へいろいろ話しました。

「まずは落ち着いて話を聞こう」

「警察との話が終わったら、ちゃんと謝ろう」

「たぶん今回は、こっちが悪いから」

そんな話をしながら歩いていました。

親としては、“ちゃんと現実と向き合ってほしい”という気持ちが強かったのだと思います。

もちろん、息子自身も、「自分が悪かった」と認識はかなり強く持っていました。

だからこそ、余計に落ち込んでいたのだと思います。

初めて会った相手の方

現場へ到着すると、すでに相手の方も来られていました。

そして、警察の方が二人。

まずはそれぞれ別々に話を聞かれていたので、最初は軽く会釈をする程度でした。

正直、かなり緊張していました。

電話では、少し強い口調になる場面もあったと聞いていたからです。

だから私は、「かなり怒っていらっしゃるかもしれない」と覚悟していました。

ですが、実際にお会いした相手の方は、落ち着いて対応してくださいました。

その瞬間、少しだけホッとしたのを覚えています。

息子も、かなり緊張していたと思います。

実況見分が始まった

その後、警察による実況見分が始まりました。

警察の方から説明があり、それぞれ事故当時の状況を確認していきます。

どちらから来たのか。どの方向へ進んでいたのか。どのタイミングで相手に気づいたのか。

そして問題になったのは、やはり息子側の一旦停止でした。

住宅街の見通しが悪い十字路。

信号はなく、息子側に一旦停止の標識がある。

息子も、「急いでいて、停止が不十分だった」ということを認めていました。

私はその様子を見ながら、“本当に事故って、一瞬なんだな”と感じていました。

たった数秒。たった一回の確認不足。

それだけで、人に怪我をさせてしまう。しかも今回は、自転車同士。車ではありません。

それでも、こうして警察が入り、実況見分を行い、保険会社も動く。

改めて、自転車事故の重みを感じました。

「裁判」という言葉に、かなりビビった

実況見分の途中、警察の方から説明がありました。

今回の事故は、息子側に過失があること。

そして、相手の方が望めば、交通裁判という形になる可能性もあること。

その言葉を聞いた時は、正直かなりビビりました。

「裁判」

そんな言葉、自分たちには無縁だと思っていました。

ですが事故を起こすということは、そういう可能性も含まれるということ。

改めて、事故の重さを感じました。

ただその場で、相手の方から、「治療費だけ対応してもらえれば大丈夫です」と言っていただきました。

その瞬間、本当にホッとしました。

やっと、正式に謝ることができた

実況見分が終わったあと、私たちは改めて正式に謝罪しました。

事故直後から、ずっと申し訳ない気持ちはありました。

ですが、保険対応や状況整理もあり、感情だけで動くわけにはいかなかった。

だからこそ、この日きちんと謝罪できた時、ようやく少し肩の力が抜けた気がしました。

そして相手の方も、こちらを気遣うような言葉をかけてくださいました。

本当にありがたかったです。

「事故の場合は、必ずその場で警察へ」

最後に、警察の方から、双方へ説明がありました。

「このような事故の場合は、必ずその場で警察へ届けてください」

今回、相手の方は出勤途中。しかも救急車を呼ぶほどの大怪我ではありませんでした。

そのため、事故直後は、「こちらで警察へ連絡しておきます」という流れになり、その場では連絡先を交換して別れています。

ですが警察からは、“軽い事故に見えても、必ずその場で届け出をする”ことの重要性を説明されました。

今回、その意味を身をもって学びました。

ようやく一区切りついた

警察、そして相手の方と別れたあと、私たちはすぐに保険屋さんへ連絡しました。

「あとはよろしくお願いします」そう伝えた時、ようやく少しホッとしました。

もちろん事故そのものが消えるわけではありません。

ですが、親としても息子としても、かなり大きな経験になったと思います。

そして今回、改めて感じました。自転車でも、簡単に加害者になる。しかもそれは、誰にでも起こりうる。

次回は、事故後に息子本人が抱えていた気持ちについて書きたいと思います。

「警察って言われた時、本当に怖かった」あとから聞いた、その言葉がずっと印象に残っています。

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