【考察レビュー】“ほん呪”の岩澤宏樹監督心霊モキュメンタリー『放送局に届いたある映像 Tape.6「AIの心霊動画は呪いを生むのか?」』観てみた

名古屋テレビのYouTubeチャンネル「メ~テレNEXT【公式】」にアップされている心霊モキュメンタリー作品「放送局に届いたある映像」。あの「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズを手掛けた岩澤宏樹監督による作品です。
リアルすぎる取材風景や不可解な映像表現で、一瞬でゾワッとさせられる本作品は、全部で10話。
今回は第5話『Tape.6「AIの心霊動画は呪いを生むのか?」』をレビュー・考察していきます!

 『Tape.6「AIの心霊動画は呪いを生むのか?」』のあらすじ

テレビ局に相談に来たのは、心霊ドキュメンタリーや心霊スポットなどの怖いものが好きだという鹿角さん。
鹿角さんは「自分でも心霊動画を作ってみたい」と考え、画像生成や動画生成AIアプリを利用して、静止画やテキストから5秒程度の不気味な映像を生成・繋ぎ合わせ、ノイズや音声を重ねたフェイク心霊動画を作成しました。

リアリティを出すために、友達に「ダークウェブから見つけてきた動画だ」と嘘をついて見せたところ、動画を見た友達たちが後日次々と不調を訴え始めます。

友達全員に共通していた症状、それは、「自分の身体を切断されるリアルな悪夢を見る」というものでした。当初は信じていなかった鹿角さんも、やがて同じ身体を切断される悪夢を見るようになったといいます。

画面に隠された「赤い人影」とAIが拾い上げた呪い

ダウンロード写真に写り込んでいた「赤い人影」

問題となった映像は、いくつかの不気味な映像がランダムに流れていくというもの。フェイクだと分かっているはずなのにゾワゾワしちゃいます。
そんな映像を作るために、鹿角さんがAI動画生成の素材として使った画像たちを検証する取材陣。自身で撮影した写真のほか、フリー素材サイト等からダウンロードした「廃墟の写真」が含まれていました。

スタッフの菊池さんが写真の不自然な点に気づき、画像を拡大・明るさ調整すると、廃墟の陰に「赤い服を着た不気味な人物」がくっきりと写り込んでいることが判明します。

そう、この廃墟こそが、Tape.5で語られたあの恐ろしい事件の現場「音楽の家」であり、写り込んでいたのはTape.2「クレショフ効果」で流れた映像に映る「赤い服の女性」だったのです。

AIが「偶然」生み出してしまった一致

鹿角さんは、AIに素材を読み込ませてランダムに映像を生成させただけなんですが、出来上がった動画には、Tape.1やTape.2の映像と酷似したノイズや演出、さらには「キリトリ」を連想させる表現が偶然にも含まれていました。

AIは既存の要素から学習しているので、いわゆる“本物”を選別して集めるプロンプトが組めていたとしたら、「人間が意図して作った嘘であっても、呪いの核となる素材を組み込むことで、AIが意図せず呪いの波長を再現・増幅してしまった」のではないか……という恐ろしい仮説が浮かび上がります。

身体を切断される悪夢は、Tape.1の「キリトリ」や Tape.5の「バラバラ遺体」に直結しているように思えます。

ラストに明かされた重大な新事実!

鹿角さんへのお祓いやフォローを終えた取材陣のもとに、伊藤さんから衝撃のメールが届きます。Tape.3「スプーン戻し中年」に登場し、Tape.4で捜索が行われていた「元スプーン曲げ少年のおじさん」。

情報提供者により、おじさんの本名が判明したのです。

名前は「藤堂 英一郎(とうどう えいいちろう)」。彼が「音楽の家」の元園長や事件とどう関わっているのか、そしてなぜ「壊れたものを元に戻す」という能力を持っているのか……物語は一気に核心へと加速します!

Tape.6の考察ポイント

① 「AI×ホラー」という現代的テーマの不気味さ

テクノロジーの進化が生み出した「AIフェイク動画」が、オカルト的な「呪い」を媒介してしまうという着想が今っぽくて新鮮ですよね。デジタルな生成プロセスを通しても、呪念の「波長」や「画像データ」に含まれる怨念は消えないという恐怖が描かれています。

② シリーズの全伏線が「藤堂英一郎」へと集約

Tape.1&2:身体の切り取りとクレショフ効果

Tape.3&4:スプーン戻し中年(壊れたものを戻す/死者の復活)

Tape.5:音楽の家で発見された「パーツだけの遺体」

Tape.6:身体を切断される悪夢と、おじさんの名前「藤堂英一郎」の判明

すべては「完全な人間(あるいは誰か)を復元するために、パーツを集めて切り貼りする」という恐ろしい目的・儀式へとつながっている可能性が高まってきました…。

嘘の動画が誘う本物の恐怖!点と点が繋がる快感

Tape.6「AIの心霊動画は呪いを生むのか?」は、一見身近なAI技術を入口にしながら、シリーズ全体の謎を大きく前進させる重要なエピソードだと思いました。

名前が判明した「藤堂英一郎」とは一体何者なのか?

「音楽の家」で行われていたことの全貌は?

謎が解き明かされる快感と、迫り来る呪いの恐ろしさが両立する本シリーズ。次回「Tape.7」ではどのような展開になるのか、期待と興奮が止まりません!

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