これが最後のモデル
YAMAHAは、中型バイクの名車SR400の歴史に終止符を打ちます。最終モデルを3月15日に発売し、それを最後にディスコンとなります。
SR400は1978年に発売。クラシカルでシンプルなデザインは発売以来人気であり続け、250cc以上400cc未満のクラスで昨年も3番めの販売台数だった。
シンプルが故にカスタムベースにもなり、シンプルが故に飽きずに乗れるバイク史に残る名車です。
ビッグシングルの魅力
そしてなんといっても400ccでありながら単気筒というビッグシングル。エンジンの強烈な鼓動感やパルス感がマルチや、250cc未満には無い心地よさでバイクらしい排気音が存分に楽しめます。その上キックスターター。
筆者も数年間SRを所有していましたが、400cc単気筒のキックスタートは、女の子ではエンジンをかけるのがちょっと難しくなる重さ。しかしそれが、エンジン始動したときの喜びや高揚感を感じさせる儀式でした。
無駄な機能やデザインは一切なく、ブレーキだって前後ドラム(現行モデルはフロントがディスク)でしたが、カスタムもツーリングもサウンドも、とにかくバイクの醍醐味を感じられた1台でした。SRほど後々別れを惜しんだモデルはなかったなと思います。
その名車SR400も、これまで生産終了と復活を繰り返してきましたが、新たな排ガス規制に対応するのは困難となり、YAMAHA自身が次期モデルはないと明言しています。
最終モデルは2種
有終の美を飾る最終モデルは2種。「SR400 Final Edition」と「SR400 Final Edition Limited」だ。
SR400 Final Editionは、ダークグレーメタリックN(ダークグレー)とダルパープリッシュブルーメタリックX(ブルー)。
特別モデルは1,000台限定
SR400 Final Edition Limitedは、ブラックのサンバースト塗装を施したタンクに音叉マークは真鍮製で経年変化を楽しめるプレミアムな仕様。塗装は職人の手作業によるため、ひとつとして同じものはないそうだ。
さらに、シートは本皮調シート、ホイルやメーターもこだわりのカラーリングに仕上げ、エアクリカバーにFinal Editionの文字入り電鋳立体エンブレムを採用するというこだわりで1,000台限定となっている。