Googleマップのストリートビューで、不思議なものを見たことはないだろうか。
山形県の山刀伐峠(なたぎりとうげ)付近にある一本の公衆電話ボックス。2021年10月に話題になったこの場所を、2023年2月に再訪した。Googleのストリートビューカーによる撮影が更新されていたので、前回との比較を含めて確認していく。
この記事は2021年10月掲載の「【観覧注意】Googleマップに写ってる!」の続報です。
山刀伐峠とはどんな場所か
山刀伐峠は、山形県尾花沢市と最上郡最上町を結ぶ峠道だ。
俳聖・松尾芭蕉が1689年(元禄2年)の『奥の細道』の旅でこの峠を越えており、その際の記述として「高山森々として、一鳥声きかず、木の下闇、茂りあひて、夜行くがごとし」と残している。昼間でも鳥の声ひとつ聞こえないほど、うっそうとした深山だったことがわかる。
当時この峠では山賊が出没し、強盗殺人を繰り返していた記録も残る。命がけの難所として知られており、芭蕉自身もその危険を承知のうえで越えたとされている。
その後、殺害された人々の怨念が霊となり、古くから心霊スポットとして語り継がれてきた。現在は峠にトンネルが整備されて交通量は減ったが、それに伴い自殺者が増加したという地元の話もある。
山刀伐峠で報告されている心霊現象:
- 電話ボックス付近に出没する女性の霊
- 首のない老婆の目撃談
- トンネル付近での自殺者の霊
問題の公衆電話ボックスの場所
場所は山形県尾花沢市から最上郡最上町に至る県道(主要地方道)の道路脇。トンネルのすぐそばに一台の公衆電話ボックスが立っている。
周囲に民家はなく、深い山の中に独立して置かれたこの電話ボックスが、以前から「何かが写っている」と話題になっていた。
2021年10月のキャプチャ:電話ボックスに写った人の顔
前回(2021年10月)のストリートビューでは、電話ボックスの左側に人の顔のようなものが写り込んでいた。

▲ 電話ボックス左に、人の顔のようなシルエットが確認できる。
当時この画像が話題になり、「本当に誰かいるのでは」「心霊写真では」と多くの反応があった。
2023年2月20日の再調査:電話ボックスに人影はなかったが…
2023年2月20日。Googleのストリートビューカーが再度撮影を行い、画像が更新された。
同じ電話ボックスを確認すると、今回は人影は写っていない。

「消えた」と思ったのも束の間。少し視点を左に移動し、角度を変えて見てみると…
別角度から見ると:今度は男性の顔のようなものが
電話ボックスが置かれた現場を、前回より少し南西に進んだ角度から撮影した画像がこれだ。

拡大すると…
▲ クリックで拡大できます。
青い枠の右側に人の顔のようなものが見える。さらに左には、より大きな人の顔のようなものも確認できる。
前回が「女性の顔のようなもの」だったのに対し、今回は「男性の顔のようなもの」に見えると感じた。
考察:これは何が写っているのか
正直なところ、「そう見えるだけ」という可能性は十分ある。
人間の脳は、ランダムなパターンの中から顔や人の形を見出そうとする傾向がある。これを「シミュラクラ現象(パレイドリア)」と呼び、雲や木の影が人の顔に見えたりするのも同じメカニズムだ。
ただ、この場所が松尾芭蕉も「夜行くがごとし」と記した深山の峠であり、電話ボックスの心霊目撃談が複数存在する場所であることは事実だ。前回から画像が更新され、「女性→男性」に写るものが変わったように見えるのも、純粋に興味深い。
実際に行って確認する際は、くれぐれも夜間の単独行動には注意してほしい。山の中の一本道であり、遭難リスクもある。
よくある質問(FAQ)
Q. 山刀伐峠の電話ボックスはどこにありますか?
山形県尾花沢市から最上郡最上町に至る県道沿い、トンネルのすぐそばに立っている公衆電話ボックスです。Googleマップでの座標は北緯38.68°、東経140.52°付近になります。
Q. Googleストリートビューで心霊写真が写るのはなぜですか?
ストリートビューカーは道路を走りながら360度カメラで連続撮影しています。撮影タイミングによっては通行人や物体が写り込むことがあり、角度や光の加減によって顔のように見えることがあります(パレイドリア現象)。一方で、実際に撮影時に何かが写り込んだケースも否定できません。
Q. 山刀伐峠はなぜ心霊スポットとして有名なのですか?
松尾芭蕉が『奥の細道』で「木の下闇、茂りあひて、夜行くがごとし」と記した深山の峠です。江戸時代には山賊による強盗殺人が繰り返されており、その怨念が霊として出没するという伝承が古くから語り継がれてきました。電話ボックス付近で女性の霊が目撃されるという話は、地域の心霊情報サイトでも複数報告されています。
Q. この記事に登場する元の投稿はどこで見られますか?
2021年10月に投稿した前回の記事「【観覧注意】Googleマップに写ってる!」でご確認いただけます。前回の画像と今回を見比べると、写り込んでいるものの違いがより明確にわかります。
まとめ
2021年に話題になった山刀伐峠の公衆電話ボックス。2023年2月のストリートビュー更新後、電話ボックス本体には人影がなくなったが、別角度からは新たに男性の顔のようなものが確認できた。
松尾芭蕉が恐れた深山の峠、かつて山賊が跋扈した難所、そしてGoogleのカメラが繰り返し何かを捉えるこの場所。「そう見えるだけ」と割り切れないのは、この場所の歴史を知るからかもしれない。
前回からの変化としての記録として、ここに残しておく。
参考・引用
- 松尾芭蕉『おくのほそ道』(1702年刊行、元禄5年成立)
- 山形県観光情報「松尾芭蕉の足跡を訪ねて」
- Googleマップ ストリートビュー(現地)
