飛行するラジコンといえば、近年はドローンの代名詞である”クワッドコプター”が一世風靡しています。
その理由の一つとして、GPSと連動した正確なホバリング、スロースピードでの容易なコントロールが空撮に向いているということが言えるでしょう。
それまでの飛行するラジコンといえば、浮力を得るためにある程度のスピードが必要で、ハイスピードで飛行する機体をコントロールするには高度なスキルが必要でした。ヘリタイプはスピードがありませんが、クアッドコプターと比べると安定感も劣るため、高性能のものでなければホバリングは困難でした。
それと比較すると、ドローンは操作しなければ勝手にホバリングしてくれるコントロールのしやすさが、敷居を下げているといえます。
しかしちょっと待ってください。
そもそもラジコンといえば、プロペラ飛行機、戦闘機、旅客機、ヘリコプターなどの現実の乗り物を小さくしたミニチュアを自在に操るということが醍醐味だったはず。そこへいくとクアッドコプターであるドローンは、ラジコンの醍醐味を楽しめるものではありません。(そもそも目的が違いますが)
ですが、技術の進歩によって、両方の良さを兼ね備えた、見ても操作しても楽しいラジコンが生まれました。
まずはこの動画をご覧ください。
はじめ見たときは「ええっ??」ってなりました。
すごくゆっくりな滑走のままテイクオフしてしまい、飛んだ瞬間驚きました。リアルな旅客機のラジコンなのはすぐわかったんですが、まさかその速度で飛ぶとは・・・
そして飛んでいる姿。
そのゆったりとした速度は、巨大なジャンボジェット機が遠くで飛んでいるのを見ているかのような錯覚を覚えます。
その仕組みはタイトルにもありますが、ボディ内にヘリウムガスを充填していてその浮力と小さいモーターによって飛んでるということになります。
要するに小さい飛行船ということになりますので、飛行する技術的には真新しいことではないのですが、小型化された上に正確なモーターによるエンジンや各部の動き、LEDによるイルミネーション、車輪を開閉するギミックがリアリティを極限まで高めていて、反射的に欲しくなるほどラジコンの醍醐味が詰まっています。
これだけゆったりしていれば、離陸も着陸も比較的簡単に操作できそうですしね。
そして、この風船とラジコンの組み合わせでこんなロマンあふれるものも作られています。
こちらはイルカのラジコン!
イルカのラジコンなんてこれまであったでしょうか?
体全体をくねらせて動いているわけではないですが、このゆっくりとした速度なら十分すぎるほどリアルな動きで、まるで海中をゆったりと回遊するイルカのようでとても不思議な光景です。
さらにこんなものも。
こちらは先程のイルカにくわえてマンタが空中を泳いでいます。
若干のぎこちなさはありますが、もともとゆったりとした動きをするマンタだけにこちらも十分にリアル。
なにより、海洋生物が空中をふわふわゆったり浮遊していて、しかもそれを操作できるなんて・・・
ここまでくると本当に様々なものがラジコンで再現できそうで、とても夢とロマンがありますよね。
一度はこの目で見て操作してみたい・・・しかし風船なので屋外では簡単に風に流されてしまいそうで、飛ばすには体育館を借りる必要がありそうですね。