「エア・ミート」
米国のスタートアップ企業が、従来の肉の代替肉を開発しています。しかも原料は空気!
開発を行ったのは米国、サンフランシスコのスタートアップ企業『エア・プロテイン(Air Protein)』という会社です。
エア・プロテイン(Air Protein)はリサイクルされた二酸化炭素をタンパク質に変える微生物を利用して、ステーキなど本物の肉の味と食感を再現する代替肉「エア・ミート(Air Meat)」を開発しました。
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農林業における世界の温室効果ガスは約24%
農林業は、世界の温室効果ガス排出量の約24%を占めており、肉や乳製品の需要が増加するにつれて、2050年までにその割合は80%も増加すると予測されています。
家畜動物の中では、特に牛はメタンガスの最大の発生源であり、排出量の約4分の1を占めているといわれており、地球への影響に対する環境問題の高まりにより、より多くの企業が代替肉の開発を競っています。
NASAの技術がベース
原点は1970年代にNASAが行っていた宇宙食開発の研究にさかのぼるそうで、NASAの科学者たちは炭素を変換して宇宙食をつくる方法を研究していたそうです。
このNASAの技術をベースに、空気中に存在する炭素などの成分をタンパク質に変換。精製・乾燥させてパウダー状になったタンパク質から代替肉をつくることに成功しました。
製造期間は4日
製造にかかる期間も短く、わずか4日。
鶏肉は5カ月、牛肉は2年かかり、大豆由来の代替肉でも数カ月はかかります。これらと比較すると、かなり短い時間で製造でき、しかも、排出する温室効果ガスよりも二酸化炭素を含む空気を原料として使用することで、カーボンネガティブを実現しています。
畜産という産業が、岐路に立つ時代がやってきたのかもしれませんね。一度は食べてみたいものです。
なぜか、ゼノギアスのソイレントシステムを思い出してしまいました。