「ダイエットをしよう!」ほとんどの人がだれでも一度は思うことだと思います。しかし、具体的な方法を考えたときに”筋トレ”を行うという人はどれくらいいるでしょうか?
実は、効率的にダイエットを行う上で「筋トレ」は最も大事な要素です。
ダイエットがすなわち「食事制限」なのは以前の記事でも書きました。
筋トレは食事制限をしながら体重を落としていく上でとても重要なんです。筋トレの重要さは以前も書いています(ジョギングやウォーキングでは痩せない?~有酸素運動に潜む罠~)が、考え方としては少し違う捉え方もあります。
前提として、“食事制限をすると痩せていく”という仕組みは、エネルギーを蓄えようとするカラダに対してそれを与えないことにあります。むしろ常に少し足りない状況を作ることで、結果的にカラダの無駄な脂肪の方を燃焼させ、体重が落ちていくわけです。
「エネルギーが足りない」状況なわけですから、比例して筋肉をつくる栄養も少ない状態になります。それが続くと筋肉が細くなってしまい、結果、基礎代謝が落ちてどんどん痩せにくくなっていくんです。ならばタンパク質中心の食事で・・・というのはありですが、タンパク質だけがあればよいというわけでもなく、偏ってしまっては健康やマンネリなど別の問題を生むことになります。
つまり、食事制限のみで”高効率”なダイエットを行うというのはほとんど不可能なのです。
筋トレの重要さ、気づいていただけましたでしょうか?
前置きが長くなりましたが、それではどのようなトレーニングが良いのか、あくまで初心者の方向けのおすすめ方法です。
ステップ1:運動不足の方むけ
まずは一番簡単なレベルです。
ここでは美木良介さんのロングブレスをおすすめします。ロングブレスは2分間の独特な呼吸を3セット以上毎日やりましょうというものです。
なぜロングブレスかというと、まず動き自体は少ないためカラダへの負担が殆ど無く、運動不足の人でも安全に始められます。
次に全身に力を入れますから、バランスよく全身の筋力アップが期待できます。日常的に運動不足な場合、まずある程度運動ができるカラダにする事ができます。
また、表面的な筋肉より内側の筋肉により効果がありますので、姿勢が正されたり下腹部が少し凹んだりします。(これだけで痩せるというわけではないです)さらに腰痛にも効果的です。私自身そうだったのですが、腰痛が嘘のように消えました。
ただ、慣れてきて徐々に筋力がアップしてくると、全身にどんどん力を込めることが可能になり、1セットでもかなりキツイです。目がまわるほど疲れます。負荷が高まっている証拠だと思いますし、極めれば見違えて筋力アップできる可能性を感じます。
でも動作自体が地味で繰り返すことに飽きてしまいますので、そうなると頻度を減らして別の筋トレにステップアップしても良いと思います。
とはいえ、上記のようなメリットが有りますから、いずれにしても週に一度はロングブレスの時間を作ってもいいのではと思います。
ステップ2:自重でおこなう筋トレ
筋トレで筋力を増やし、代謝を維持しましょうということでなのですが、筋力を太くするにはだらだら筋トレをしてはいけません。(遅筋と速筋のお話)
普通の腹筋100回とか、腕立て100回などを行っても、筋肉を太くするという意味では効果はあまりありません。
太くするための効果的な筋トレは、負荷が高い(10回が限界程度)の筋トレを10回程度2~3セットです。それぞれのインターバルは30秒から2分程度。
このようなペースが効果的です。
このような高負荷の筋トレの場合筋肉痛もひどいです。次の日に痛みやだるさがでてしまいます。しかし、筋肉痛は筋組織が壊れた証拠で、そこから回復することにより太い筋肉になっていくわけですから、筋肉痛は便利でわかりやすい現象なんです。逆に筋肉痛にならない・・ということは現状維持以下のトレーニングということになります。
回復は早くても次の日までかかってしまいますから、このような筋トレは毎日行う必要はありません。最低週に2回でいいのです。このやり方は理屈じゃなくてこういうものだと理解してくださね。どこでも紹介されている筋肉を太くする効率的な方法です。
具体的には、カラダの中でも比較的太い筋肉を鍛えてあげるのがおすすめです。例えば、握力をどんなに鍛えても太くなる部分が少ないので時間を割いた割には代謝が上がっていないということになってしまいます。ですので、太もも、広背筋、大胸筋などを意識して行いましょう。
太ももであればスクワット、大胸筋であれば腕立て伏せ、広背筋であれば懸垂などですね。効果のあるやりかたは千差万別、ひとそれぞれですのでここでは紹介しませんが、ネットで探してみて今の自分に最適な筋トレを探してみてください。一ヶ月も同じメニューを続けると筋肉痛を感じなくなると思います。そのたびにメニューを変えていくと良いですね。
ウエストを絞りたいから腹筋を・・・と思ったあなた!
鍛えたからといってその部分が細くなるということはほぼありえません。全身をシェイプアップすることが大事です。でもウエストならロングブレスはおすすめです。姿勢が矯正され、インナーマッスルを強化することで、ウエストを細くすることが期待できます。
このように筋肉を増やしていけば、基礎代謝も維持・向上し、ダイエットの効率が格段にあがります。さらにリバウンドしにくい身体を作れます。また、色んな種類を少しづつやることで、飽きずにできるし時間もそんなに必要としません。徐々にカラダの変化も感じるようになり、モチベーションもあがります。(とはいってもこの程度でマッチョにはなりませんのでマッチョは嫌という方はご安心を)
ステップ3:筋トレ+有酸素運動
筋トレがテーマなので、自重での筋トレの次はフィットネスマシンやジムをだと思うかもしれませんが、目的はあくまで”ダイエット“ですのでそれを念頭に次のステップです。
有酸素運動と筋トレを組み合わせていきます。
そもそも有酸素運動ってなに?と思いませんか?ちなみにwikipediaにはこうあります。
「有酸素運動(ゆうさんそうんどう、Aerobic exercise)とは、好気的代謝によって主にエネルギーを得るため長時間継続可能な軽度または中程度の負荷の運動をいう。」
え?って感じですよね?さらに詳しく読んでみてもいまいちピンと来ない人も多いと思います。
簡単にわかりやすく説明します。一言で言うと酸素を”深く”使いながら行う運動です。筋トレでは息を止めてグッと力をいれたり、息を吐きながら短い運動を行います。これを無酸素運動と呼ぶわけですが、有酸素運動はその逆で、呼吸で酸素を取り入れながら連続的に運動することをいいます。ジョギング思い浮かべた人方はもちろん正解です。
しかしさっき「深く」と言いましたよね?この意味はといいますと・・・
ステップ1で紹介したロングブレスも有酸素運動のひとつといえますが、ロングブレスの場合、3秒で吸って7秒で吐きます。この3秒というのが短くなればなるほど深く酸素を吸うことになります。そして深ければ深いほど、カロリー消費が高いのです。この理屈からすると、水泳(クロール)が一番消費カロリーが大きい有酸素運動といえます。だって息継ぎの時しか息が吸えないのですから。
現にカロリー消費量の一番大きい有酸素運動としてクロールが挙げられます。息継ぎは一瞬ですよね。比べて平泳ぎだと半分程度まで消費が落ちます。クロールを1時間行うと約1,200kcal消費するのに対して、平泳ぎは600kcal程度です。ジョギングはもう少し低い消費です。
食事制限+クロール+筋トレは、まさに絶対的な鉄板ダイエット方法です。これを行える時間や金銭面の余裕がある方は一番の近道です。
とにかく早く結果を出したい!という方におすすめです。そのくらいクロールはずば抜けています。
運動別カロリー消費量
運動名 | 消費カロリー約 (男性:kcal) |
消費カロリー約 (女性:kcal) |
水泳(クロール) | 1,300 | 1,000 |
水泳(平泳ぎ) | 700 | 550 |
ジョギング | 600 | 470 |
階段昇り | 480 | 370 |
激しいダンス | 380 | 300 |
踏み台昇降 | 380 | 300 |
階段降り | 290 | 220 |
ラジオ体操 | 290 | 220 |
軽いダンス | 260 | 200 |
ヨガ | 250 | 200 |
水中ウォーキング | 250 | 200 |
速いウォーキング | 240 | 190 |
自転車 | 230 | 180 |
野球 | 220 | 170 |
ソフトボール | 223 | 170 |
ウォーキング | 220 | 170 |
普通歩行 | 190 | 150 |
有酸素運動を行うタイミングも大事
そんな時間ない!とか、クロール泳げない!という方も多いと思います。そんな方の多くはやはりジョギングという選択になりますが、実は有酸素運動はタイミングで効果が変わります。
ひとつは、食事前の空腹時です。お腹にエネルギーがありませんから、カラダが脂肪を燃焼させてエネルギーを生み出そうとします。
そして「筋トレの直後」です。筋トレとセットで行う場合は是非試してみてください。筋トレで筋肉が疲労した状態で行う有酸素運動では、より多くのエネルギーが必要ですから、さらにカラダの脂肪を燃焼させます。
ちなみに自転車こいでダイエットするという人をたまに見かけますが、消費量はジョギングの半分以下です・・・自転車こぐだけで痩せるのは難しいと思いますが、スピードも出ますし、比較的遠出も可能ですので、同じ一時間でも全然楽しいでしょうね。
最後に
大事なのは続けることです。あきらめたらそこで試合終了、ダイエット失敗です。
この記事を参考にしていただきつつ、無理なく続けることができる、自分にあった方法を探ってみてください。
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※効果には個人差があります。ご了承ください。