後付けできる非接触型タッチパネル誕生。

「DNP非接触ホロタッチパネル」

以前ご紹介した「空中ディスプレイのニーズ高まる。」という記事を書きましたが、記事中の機器はいずれも、すでに設置してあるATMや情報端末などには設置できないものでしたが、今回紹介する非接触タッチパネルは軽量コンパクトかつ既存設備にも設置できるものとして開発されました。

開発したのは大日本印刷株式会社で、ホロタッチは、フィルム上に特殊なフォトポリマー層の塗布を行い、物体から反射させた光の干渉縞を材料内部の密度を変化させることによって記録した「リップマンホログラム」の技術を使用しています。

image:© Dai Nippon Printing Co., Ltd.

image:© Dai Nippon Printing Co., Ltd.

フィルムに描画した操作ボタンなどを空中に浮遊させ、赤外線などで空中の位置を検出するセンサーと組み合せた大日本印刷独自のシステムです。

大日本印刷のニュースリリース

DNPホロタッチの主な特長

  1. image:© Dai Nippon Printing Co., Ltd.

    コンパクトで既存設備に設置可能
    ホログラムフィルムとセンサーのみの軽量・コンパクトな構成ですので、大型の設備を導入する必要がなく、低コストで導入できます。

  2. 空中操作がしやすい
    細かい線や点・図版等を、センサーの検出面と同じ空中の位置に浮遊させて表示することで、手指が触れると反応する柄を目で確認できます。空中で指を止める動作は難しいものですが、「ホロタッチ」では手指に反応する柄を目視できるため、空中での指操作が容易です。テンキー・矢印キー・決定キー・キャンセルキー等の汎用的な入力ボタンにすることで利用者の直感的な操作を可能にしています。
  3. LEDなどの点光源の光を当てて利用できるため、プロジェクター等の投影装置は不要
    情報端末のディスプレイをそのまま使用して、点光源となるLEDライト等の光を当てることで画像を空中に表示できます。
  4. コンパクトな仕様で場所をとらない
    厚さ0.1~0.2mm(センサーユニット含まず)のフィルムを使用するため、コンパクトで場所をとりません。フィルムサイズは最大で、紙のA4判(210×297mm)程度まで対応可能です。

活用方法

image:© Dai Nippon Printing Co., Ltd.

大日本印刷では活用例として、ウイルス感染の防止などの観点から非接触のニーズが高まっている銀行や店舗などのATMやレジなどを想定しています。

2021年度に「ホロタッチ」の製品化を予定し、店頭受付端末・レジ端末・券売機など既存の入力端末に後付けで利用する企業や団体のほか、端末やセンサーのメーカーなどに提供。2022年度に関連のサービスなども含め30億円の売上を目指すとしています。

個人的にも早く普及して欲しい機器の一つです。

Mozilla/5.0 (Linux; Android 6.0.1; Nexus 5X Build/MMB29P) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/122.0.6261.94 Mobile Safari/537.36 (compatible; GoogleOther)  / 85

関連記事

134 3
証明写真機「Ki-Re-i」が新サービス 街角や商業施設など様々な場所で見かける証明写真機、最近はマイナンバーカードの申請などにも活躍...
359
ローソン銀行のATMでキャラクターが操作方法を案内。 ローソン銀行は、アニメ「エヴァンゲリオン」とのコラボレーションを始め、ローソン銀...
746
新型コロナウイルスの影響で「非接触」というキーワードが様々な場面で登場していますね。asologyでも様々な「非接触」をお伝えしています...
1122
コンビニ、ATM、オフィスの複合機など、いろいろな場面で利用するようになったタッチパネル(タッチスクリーン)ですが、例のウィルスが蔓延す...