昨年もお伝えした、今年販売苦戦したものランキングが今年も発表されましたので見てみたいと思います。
昨年の記事
株式会社インテージは新型コロナウィルスが蔓延後、2年目を迎え今年、日用消費財の中で何がより苦戦したかを、推定販売金額の減少から振り返る「2021年、販売苦戦したものランキング」を発表しました。(※データは1月から10月まで)
今年の傾向
- 1位・うがい薬、7位・総合感冒薬、10位・口腔用薬と、医薬品の3商品が10位までに入る
- 昨年、飛躍的に伸長した衛生系商品は、2位・殺菌消毒剤、5位・マスクなど5つが10位以内
- 2020年コロナで苦戦した化粧品は、3位・ほほべに、6位・口紅とマスクで隠れる部分は今年も続落
- 昨年おうち時間で売れた13位・プレミックスなど、巣ごもり需要の反動も
1位・うがい薬は前年6割もコロナ前の約1.4倍、総合感冒薬、口腔用薬は縮小続く
コロナ2年目、販売苦戦したランキングの1位はうがい薬で前年比60%となりました。昨年は、コロナの予防などで232%と大きく売り上げを伸ばしましたが、今年は一転4割の減少となっています。それでもコロナ前の2019年に比べると約1.4倍に市場規模は増えています。
同じ医薬品でも違う動きを見せたのが7位・総合感冒薬(79%)。マスクや手洗いなど感染症対策が進む中、2年連続で数字を落としました。
10位・口腔用薬(80%)は昨年はほぼ横ばいでしたが、今年に入って2割の減です。直接のどに消毒液を吹きかけるタイプが、昨年8月にうがい薬同様に大きく売り上げを伸ばす特需などもあり増えたものの、感染症対策が徹底されたことなどもあり今年は減少してしまいました。
昨年のランキング1位の口紅は
眉目料やクレンジングなどで、一部回復傾向が見えた化粧品ですが、マスクにかかる部分は縮小幅こそ減ったものの苦戦が続いています。
3位・ほほべに(72%)は需要が回復はせず、2年前に比べると販売金額は47%と半分を割りました。また2020年の販売苦戦ランキング1位となった口紅は、今年は6位で77%。昨年の55%減に比べれば減少幅は減少したものの、コロナ前と比べると市場規模は35%、約3分の1まで縮小しました。
落ちにくくマスクにつきにくい口紅なども投入されていますが、本格的な回復は来年以降になりそうです。
コロナ禍で大きな生活の変化があった2020年。2年目となる2021年は、今まで通りの生活には戻れず手探りでの模索が続く中、人々の購買行動も前年にはない傾向が出ていました。
コロナ3年目となる2022年、どのような動きになっていくのか、インテージでは随時プレスリリースを出していくとのことです。