スマホで動画を観ると目薬が飛んでくる自動点眼装置。

長時間のスマホ使用によるトラブル

最近ではパソコンやスマートフォンといったデジタル機器の増加に伴い、これらのLED液晶画面から多く発せられているブルーライトの影響が懸念されています。デバイス側も夜間は暖色系に色温度を変える機能を搭載していたりしますが、様々な目のトラブルが起こるケースが増加しています。IT眼症やVDT症候群・テクノストレス眼症とも呼ばれていて、名称は異なりますが同じ疾患とされています。パソコンでの作業が日常的となった現代では、長時間モニターを見ることが多くなりました。目が疲れる・目が乾く・ピントが合わない・首肩がこる・眠れない・頭痛がする・胃腸の調子が悪いなど全身症状が現れます。

点眼、意外と難しい。

そんなデバイスによるストレスから目をいたわる手法の一つに、目薬を使う方も多いかと思いますが、中々自分で点眼がうまくデキる人は少ないのではないでしょうか?目玉を狙ったつもりでも違うところに液が落ちてきたり、量が多すぎて首まで濡らしたりなんてことありませんか?

論文「ぱちぱちドロップ:目薬が苦手な人のための自動点眼システムの試作」

なかなか難しい点眼を自動化してくれるとういう研究報告が、津田塾大学に所属する研究者によって発表されました。

スマホの動画や映画などを鑑賞中は目が開いていやすい状態であることを活用するもので、点眼は目が開いている状態を、カメラ画像から検出したタイミングで行います。また、両目同時に点眼を行うことは、片目ずつ点眼を行うよりも、時間を短くすることができるので,恐怖心を抱いている時間を抑えることができる。としています。

システム概要

ⓒ2023 Information Processing Society of Japan

ⓒ2023 Information Processing Society of Japan

点眼装置(黒いボックス)を覗き込むような姿勢をとり、中にあるスマートフォンの映像を鑑賞します。

ⓒ2023 Information Processing Society of Japan

箱の中には点眼用の噴射装置があり、Googleが提供する「Teachable Machine」を用いて学習済みの人の開眼状態のデータを元に自動的に噴射が行われる仕組みです。

今後、参加者に実際に装置を使用してもらう実験を計画しているとのことです。また、動画に限らずゲーム中の利用も検討されています。
さらに、点眼が成功した場合に飲料などのご褒美を供給するシステムの追加も検討中。としています。

津田塾大学の研究、面白いですね!

 

 

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