【部活】コロナ禍に始まった息子のバレー部生活から引退まで④(最終回)

2022年6月、息子の中学生最後のバレー部の試合が終わり、引退を迎えました。初心者で始まった息子のバレー部生活は、母であるスポーツ未経験者の私にとっても、多くの学びや刺激を貰うことができ、思い出深いものになりました。
引退から早1年が経とうとしていますが、今回は最終回として、フルコロナの3年間や中学最終学年である3年生の試合や引退を振り返ります。

過去の記事
■【部活】コロナ禍に始まった息子のバレー部生活から引退まで①
■【部活】コロナ禍に始まった息子のバレー部生活から引退まで②
■【部活】コロナ禍に始まった息子のバレー部生活から引退まで③

フルコロナが与えた影響

公式試合の激減

息子の学年は、中学校入学当初から新型コロナ禍を経験したいわゆる「フルコロナ世代」。入学早々に休校となり、練習試合はもちろん部活動自体もろくにできず、いいスタートとは程遠いものでした。
当時2020年のスポーツを振り返ると、まず3月末に東京2020オリンピック競技大会の延期が決定し、4月末には高校生最大のスポーツの祭典であるインターハイの中止が決定、更に甲子園球場の全国高等学校野球選手権大会も中止となり、まさに今までに経験したことない事態となっていました。
国際大会や高校生大会の方針が決まると、それに伴い中学生の大会も続々と中止が決定し、1番大きかったのは3年生にとっては最後の試合となる中体連の開催中止でした。
体感として、3年間で本当ならば経験できたであろう公式試合は恐らく3分の1ほどしかできず、練習試合に至っては、半分くらいだと思います。この影響は技術面だけではなく、チームとして試合に臨むことで得られる上限関係や礼儀作法、またモチベーションなどにも影響したと思います。当時は、命を守る行動として自粛自粛の連続で、本当に可哀そうな3年間でした。

まさかの離脱者

もともと人数が少なく、1学年上の3年生が抜けて2年生途中からの新体制になってからはギリギリのメンバーで活動していましたが、2022年春、息子が3年生を迎えた時、部活は岐路に立たされていました。
何と、部員2人が部活を去って行ったのです。理由はいくつかありましたが、中でも大きかったのがモチベーションの低下です。

前述したように、公式戦や練習試合が激減し、またコロナ禍では第〇派が来るたびに部活停止や濃厚接触者となり自宅待機を余儀なくされるなど、大人でさえ気が滅入ってしまっていたのに、思春期の子どもたちにとっても影響が大きすぎました。コロナで無ければ、日々当たり前に部活ができてその中でケンカもするだろうし、試合での失敗や成功体験も積めたはずです。もちろん、そんな中でも自主練をするなど息子たちはなんとか踏ん張ってボールを触り続けていましたが、だんだんとその気持ちの重みに差が出始め、次第に部活にも自主練にも参加しない日が続きました。

部活を辞めた理由がコロナだけとは言い切れませんが、2人が去ったことでメンバーが6人を切ってしまい、このまま新1年生が入部しなければどうなるんだろうと、とても不安な日々でした。

過去最高の県大会

初めての遠征

3年生となり、何とか1年生も入部してくれて新たな体制でスタートした男子バレー部。この時期はコロナの波も落ち着いていて、5月の連休は毎日のように練習試合が入り、また高校生の部活に参加させてもらうなど、今までにないくらい忙しく充実した日々でした。
そして最後の中体連の前哨戦とも言えるある公式試合が行われ、地区予選を勝ち抜き、6月に県大会へ進みました。開催地が遠方だったこともあり、前日夜から現地入りする初めての遠征試合となり、子ども達だけではなく付き添いの保護者もテンションが上がっていました。
スケジュールの設定から宿の予約、現地食事の手配や洗濯などのサポートなど、保護者一丸となってサポートした遠征で、このことで保護者同士の絆も一層深まったと思います。

初めての1回戦突破!

試合の結果は、これまで県大会に進むもなかなか1回戦突破ができなかったんですが、フルセットの試合を展開し念願の1勝をあげることができました!本当にしんどい試合で、追いぬき追いぬかれの接戦で、よほどきつかったのか勝ったはずなのに息子は泣いていました。うれし涙でもあったと思いますが、息子はセッターとして色んなプレッシャーを抱えていたんだなと、親としてきっと一生忘れない息子の涙でした。

続く2回戦も苦しい展開となり僅差で負けてしまいましたが、2週間後に迎える最後の中体連に向けて弾みとなるいい経験ができたと思います。

余談ですが、3回戦進出となれば翌日開催で遠征は2泊で行っていました。なので、最終日はフリーとなり、帰り道に観光施設などに寄って思いきり遊んで帰ったのも良い思い出です♪

最後の中体連でまさかの結果に・・・

疲れかプレッシャーか

息子は3年生になってから、疲れなのかプレッシャーなのか、笑顔が少なく常に疲れた様子でした。実は入ってきた新1年生のレベルが高く、明らかに息子よりも技術が上でした。勝つことを優先するならば、息子はレギュラーを外されてもおかしくなかったのですが、全体のバランスや3年生ということもあり先生の判断で、これまでのスタメンで行くことに。

セッターという責任のあるポジションに、良いトスが上げられない度に自信を無くしていくようでした。でも部活も自主練も一度も休むことなく、時には帰りの車で泣きながらもバレーを続けました。

そして迎えた中体連

そして迎えた中体連地区予選。泣いても笑ってもこれが中学生最後の大会となり、子どもたちも保護者も気合十分で迎え、これまでもそして直前の試合結果から見ても勝てる相手でした。

1セット目。緊張しているのか、少し暗い表情なのが気になりましたが、順調に点数を伸ばし5点差で勝ちました。
続く2セット、相手の調子が上がってくるのと反対に、息子のチームはらしくない凡ミスの連続もあり、なんと落としてしまいます。何が起こるか分からないのが中体連。そういえば、去年は一度も勝ってない相手に勝ち、県大会へ進んだことを思い出しました。

その逆の立場で迎えた3セット目。ボールは繋がるもののタイミングなどが合わず決定打に欠け、相手のねばりもあって何と負けてしまいました・・・。最終セットは点差の開きが大きく、相手がマッチポイントに近づくと涙をこらえながらコートに立つメンバーもいました。

あの時は全員が何が起こったのか分からなくて、突きつけられた現実はこれで引退だということ。親として恥ずかしいですが、息子や子どもたちになんと言葉をかけたらいいのか分かりませんでした。

でも、誰にも言えない私だけのある想いがありました。「やっと終わった・・・」。正直、3年生になってからの息子は、受験生としての勉強との両立や、なかなかバレーが上手くならないことへの不安などがあり、楽しくなさそうでした。また、私も毎日の部活や自主練、休みの日も練習試合が入り、送迎やサポートでいっぱいいっぱいの日々で、疲れ切っていたのも事実です。きっとそう思えたのも、悔いが無いくらいやり切れたからだと思うと、ちょっとホッとしました。

引退から受験・卒業・そして現在

中体連が終わった後は、燃え尽き症候群というのかしばらく何も手に付かなかった息子たち3年生でしたが、幸いにも延期を繰り返していた修学旅行が1週間後にあったので、それで気持ちも少し落ち着いたようでした。

部活はあっけなく引退を迎え、夏休みからは塾も始まり、また忙しい毎日を過ごしていましたが、バレーから離れることは無く、受験勉強の息抜きにたまに自主練にも顔を出していました。
また無事に高校にも入り、バレーを続けています。実は明日から、高校総体インターハイの県予選が始まり、男子バレー部1年生として先輩たちの応援とサポートにつきます。新たな高校バレーと言う世界で、息子がどんなふうにこれから成長していくのか楽しみです。

また3年後に、今度は高校バレーの振り返りがお伝えできるように、これからも全力で息子のサポートをしていこうと思います。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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