AIモデルがその場所をどのように「認識」しているかを映し出すカメラ。

オランダ・アムステルダムで活動するデザイナーのBjørn Karmannさんが、撮影する場所の位置情報などからAIが写真を生成するカメラ「Paragraphica」を製作し話題となっています。

Paragraphica

image : bjoernkarmann.dk

Paragraphica は、位置データと人工知能を使用して特定の場所と瞬間の「写真」を視覚化する、コンテキストを画像に変換するカメラとのことなのだそうです。

開発したBjørn Karmannさんによると・・・

  • カメラは、オープン API を使用してその位置からデータを収集することによって動作します。住所、天気、時刻、近くの場所を利用します。これらすべてのデータ ポイントを組み合わせて、Paragraphica は現在の場所と瞬間の表現を詳しく説明する段落を構成します。
  • テキストから画像への AI を使用して、カメラは段落を「写真」に変換します。
  • 結果として得られる「写真」は単なるスナップショットではなく、あなたがいる場所、そしておそらく AI モデルがその場所をどのように「認識」しているかを複雑かつ微妙に反映しています。

興味深いことに、写真はその場所からの思い出の雰囲気や感情をいくつか捉えていますが、それは不気味な方法であり、写真は実際に私がいる場所とまったく同じには見えないためです。

と、説明されています。つまりは、AIが学習した場所についての情報を一つの文章(段落)としてまとめ、それを画像生成しているのだと思われます。

気になるのはカメラの前面つけられた赤いオブジェクトですが、地下に住んで狩りをするホシバナモグラをイメージして取り付けたもので、指のような触角を通して世界を認識するように進化したモグラです。人間の見る世界とは全く違う世界を見ていることを模したデザインとのことでした。

本体のダイヤルについて

左のダイヤルは光学レンズの焦点距離と同様に動作しますが、代わりにカメラが場所やデータを検索するエリアの半径 (メートル) を制御します。

真ん中のダイヤルは、0.1 ~ 1 の値が AI 画像拡散プロセスのノイズ シードを生成するため、フィルム グレインに相当します。

右のダイヤルはガイダンス スケールを制御します。ガイダンスを増やすと、AI は段落にさらに厳密に従うようになります。従来のカメラに例えると、値が大きいほど写真が「鮮明」になり、値が小さいほど「ぼやける」ことになり、焦点が合っていることを表します。

image : bjoernkarmann.dk

左が実際の撮影現場で、右がAIが生成した画像です。

image : bjoernkarmann.dk

image : bjoernkarmann.dk

image : bjoernkarmann.dk

実際の撮影の様子

https://bjoernkarmann.dk/project/paragraphica123

現在、Paragraphicaのページはアクセスが集中しているようです。

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