【全てに“YES”と答えたら・・・】ジム・キャリー主演コメディ映画『イエスマン ”YES”は人生のパスワード』観てみた

もし全てに“YES”と答え続けたら、どんな人生になるんでしょうか?

今回ご紹介する映画は、ジム・キャリー主演のコメディ映画『イエスマン“YES”は人生のパスワード』。
実際に『全てに“YES”と答える』生活を数ヶ月間続けたイギリスの作家ダニ-・ウォレスのノンフィクション小説『イエスマン』が原作となっています。

予告編がこちら

YESセミナー?

主人公カールは、バツイチ独身の銀行員。3年前の離婚からいまだに立ち直れず、仕事である個人融資の審査や友人、同僚からの誘いを断ったり、何に対しても返事は「NO」。仕事も私生活もパッとしない毎日を送っていました。

親友のピーターから招待された結婚パーティーもすっぽかし愛想を尽かされる始末。

そんなある日、偶然元同僚のニックと再会します。
ニックは世界一周旅行をしたり人生を謳歌していました。カールとは正反対です。
ニックは「“イエスマン”になって人生が変わったんだ!」と怪しげな自己啓発セミナーのパンフレットを渡してきます。

最初は参加する気ゼロなカールでしたが、孤独死しても友人からなんの心配もしてもらえない夢を見て、このままじゃ本当にそうなってしまう!と先行きが不安になり、見学のつもりでセミナーに参加します。

セミナーの主催者テレンスの教えは「決断を迫られた時“YES”と答えれば人生は素晴らしいものになる」というもの。
初めて参加するカールはテレンスに目を付けられ「今後決断を迫られた時は必ず“YES”と言えば人生は大きく変わる。逆にそれ以外の答えを言えば災いが起こる」と、半ば無理やり“YESの誓い”を立てさせられます。

セミナーが終わり、帰ろうとするカールのもとに「車に乗せてくれないか?」とホームレスが話しかけてきます。
いつものカールならここで「NO」と断っていますが、セミナー直後ということもあり「YES」と答え車に乗せてあげることに。そこからさらに携帯とお金を貸してくれと要求してくる図々しいホームレス。やけくそになったカールは全てに「YES」と答えますが・・・

有り金を全部もっていかれ、携帯は充電切れ、さらには車がガス欠を起こして動かなくなってしまいました。

セミナーで立てた誓いは何だったんだ!と愚痴をこぼしながら、数キロ離れたガソリンスタンドまで歩くカール。
ブツブツ言いながらタンクにガソリンを溜めていると、たまたまスクーターに乗った女性アリソンと出会います。
アリソンは車の場所までカールを送り届け、別れ際にキスをプレゼント。

もしかして「YES」のおかげ?と感じたカールはそれから完全に「イエスマン」へとシフトチェンジしていきます。

恐るべしYESパワー

まずはピーターにいままでの態度や振る舞いを謝罪し、「イエスマンになったんだ」と宣言するカール。
ピーターは試すように「ここの食事代全額よろしくな」と奢らせようとします。
カールの答えは「YES」。

飲み明かし二日酔いで目覚めたカールは、同じアパートに住む老婦人ティリーに棚の取り付けを頼まれます。答えはもちろん「YES」。
しかし「お礼をさせて」と言ってエッチなサービスをしようと迫るティリー。
さすがに無理!!と拒否し部屋から逃げた瞬間、階段から転げ落ち、近所の獰猛なドーベルマンに襲われかけます。

誓いを破ったからだと思ったカールは仕方なく部屋に戻り、サービスを受けることに。
真面目すぎるよカール・・・。

そしてセールスや宗教勧誘など誰が来ても歓迎し、掲示板に貼られた韓国語やギター教室、飛行機の操縦レッスンや炊き出しボランティアなどのイベントに片っ端から参加していくカール。
仕事でも、今まで断っていた自営業の人たちや高い買い物をしたい人たちの融資申請に全てYESと答えていきます。
パッとしない毎日から一変、カールの生活は明るく忙しい毎日になっていきました。

そんなある夜、バンドのライブチラシを受け取ったカールは小さなライブ会場へと足を運びます。
ステージに登場したのは、なんとスクーターで送ってキスまでしてくれたアリソンでした。
思いがけない再会にときめくカール。翌朝、彼女が主催のフォトジョギング(ジョギングしながら写真を撮る)セミナーに参加します。
そしてアリソンに彼氏がいないことを知ると、おもいきってデートに誘います。

初デートで向かったのは、上司のノーマンが主催する“ハリーポッターコスプレパーティー”。
初デートの場所もですが、衣装が子ども用しかなかったと言ってピッチピチのコスプレ姿で参加するカールなどツッコミどころ満載です。

ハリーポッターの映画鑑賞会が始まると、2人はパーティーを抜け出し閉館後のハリウッドボウルへ忍び込みます。ステージで思いきり歌ったあとキスを交わし交際がスタート!

YESパワーで良いことづくし!のはずが・・・

イエスマンになってからというもの、乱発していた少額融資の返済率の高さが評価され重役に昇進が決まり、習い事を活かしたことで人間関係が円滑になったり人助けをしたりと順調な毎日を送るようになります。

そんなある日、カールとアリソンは行き当たりばったりのアドリブ旅行へ出かけました。

その旅行中、アリソンから「愛してる。同棲したい!」と突然の告白。
戸惑いつつもカールは「YES」と答えます。

アリソンは大喜びしますが、帰り際にトラブルが発生!

帰りの飛行機のチケットを取ろうと受付へ行くと、突然警察に勾留されてしまいます。
搭乗直前にチケットを買ったことや韓国語、飛行機操縦のレッスンなどいままでしてきた行動が怪しまれ、テロリストの容疑がかけられていたのです。

弁護士をしているピーターを呼んでなんとか解放されますが、これまでの行動は全部“YESの誓い”によるものだったと知ったアリソンは、同棲に賛成したのも本心じゃないのね!とショックを受け怒って別れを告げました。

仲直りをしようと何度も電話をかけたり、アリソンが出演するライブに行ったり奮闘するカールでしたが、なかなか許してもらえそうにありません。

そんな中、元妻のステファニーに突然呼び出されました。
カールは、彼氏と喧嘩してしまい彼が出ていってしまったと落ち込むステファニーを慰めますが、ステファニーはカールにキスをして復縁を迫ってきます。

ごめんできない!とカール逃亡。

本当に大切なことは

YESと答えられなかったことに罪悪感を感じ変な幻覚まで見え始めます。

“YESの誓い”パワーが怖くなったカールはなんとかしてもらおうとYESセミナーの主催者であるテレンスに会いに行きます。

が、普通に会えばいいところを何故かテレンスの車に忍び込んで出待ちするカール。
テレンスが車に乗って運転し始めたと同時に助けてくれ!とサプライズ登場したせいで、テレンスは運転を誤り2人は事故に遭ってしまいます。

病院で目覚めたカールはすぐさま「誓いから解放してくれ!」とテレンスに訴えます。

返ってきた答えは

「あの誓いにパワーなんて無い!」

嘘だろ・・・とあっけにとられるカール。まぁ普通に考えりゃそうだよね。

続けてテレンスはこう言います。
「そもそも全てにYESと答える必要はない!大切なのは“心からYESと言えるようになること”だ。」

YESの本質を理解したカールは、友人リーのドゥカティを借りて病院を飛び出します。

爆走して向かった先はフォトジョギング中のアリソンのところ。
またあなた?と相手にせずフォトジョギングを続けるアリソンに、カールは「これからは本心でしかYESと言わないことにした!でもあの“誓い”のおかげで君に出会えて僕は変われたんだ。」と自分の想いを打ち明けます。

アリソンが「あの言葉(YES)は言いたくないの。」とカールを許して無事仲直りすることができました。

2人がキスを交わすところを、フォトジョギングセミナーの参加者たちがパシャパシャと撮影し始めるシーンで幕を閉じます。

最後に

いかがでしたでしょうか。

自分の殻に閉じこもっていたカールが、何に対してもYESと答えていくことで人生が大きく変わっていく様子をコメディ全開でおもしろ可笑しく描かれていました。

そして『物事をポジティブに捉えることの大切さ』『体験することの大切さ』など人生の教訓として学ぶべきこともたくさんありました。

『イエスマン』を観たあとは、自分も「NO」ではなく「YES」と答えてみよう!と前向きな思考になりました。完全に影響されちゃってますね笑

お気に入りなのが上司のノーマンと変顔し合うシーン。
カールの変顔がだんだんエスカレートしていき、最終的に顔をセロテープでぐるぐる巻にしてノーマンにドン引きされちゃうんですけど、そのカールの全力さがすごくおもしろくて印象に残りました。
コメディ王ジム・キャリーの本気が垣間見えるシーンです!

生き方に悩む全ての方におすすめできる映画です!
落ち込んでいる時に見ればスカッとすること間違いなし。気になった方はぜひ観てみてください!

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